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<スズケンDIアワー> 平成19年5月31日放送内容より スズケン

添付文書の副作用の中に見られる症候群(11)


帝京大学 名誉教授
清水 直容

icon 甲状腺疾患とホルモン作用

甲状腺疾患とは:ホルモン作用

 甲状腺ホルモンの作用というのは、代謝亢進ですので、それがもしも増加すると、増えた人は「最近原因がわからなくて体重が痩せた」、「非常に汗をかきやすくなった」、「手が震える」、それから、「目がちょっと出てきた」とか言った症状を言います。そのときには、甲状腺ホルモンが増えているということを一応念頭に置いて調べる必要があります。血中の甲状腺ホルモンを測定するときには、サイロキシン(T4)、トリヨードサイロニン(T3)はもちろん測れますが、大事なのはそれがタンパクに結合していない、フリーのT4・T3を測定することです。これは非常に微量なものですが、それが増えると、下垂体のTSHは、自己調節が起こり減少してきますし、逆にフリーのT4・T3が減少していくと、TSHが増えてくるということで、TSHを測ることが非常に大事なです。
 そこで、甲状腺疾患のGrave's disease、バセドー病ですが、これは自己免疫症候群の一つであり、先ほどのTSHの受容体に対する抗体ができているのでして、抗体が刺激に働く場合にはバセドウ病になり、それが抑制的に働くと橋本病になるわけです。甲状腺ホルモンがどのように作られて、血中にどういう形で存在しているか、そこでどういう医薬品が甲状腺に影響を及ぼすかをまず申し上げたいと思います。添付文書にきちんと書かれていますが、重大な副作用にも、最近使用されているものでは、C型肝炎治療薬のインターフェロン製剤、エイズの治療薬などの抗ウイルス薬などには、この甲状腺機能の異常をきたすことが書かれています。ドーパミンのアンタゴニストやセロトニンのアンタゴニストのような抗精神病薬にも甲状腺機能異常をきたすことが書かれています。

 

提供 : 株式会社スズケン

    

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