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<スズケンDIアワー> 平成19年5月31日放送内容より スズケン

添付文書の副作用の中に見られる症候群(11)


帝京大学 名誉教授
清水 直容

icon 副作用による甲状腺疾患

 今日は、アミオダロンという心室性の不整脈、心室細動などに使われる重要な薬ですが、これについて、最近の佐藤幹二先生の文献などをもとにして勉強ましたので、少し触れてみたいと思います。

アミオダロン

 AIT(amiodarone-induced thyrotoxicosis:アミオダロン誘発性甲状腺中毒症)にはI型とII型がありI型は、先ほどの甲状腺ホルモンの産生、すなわち作り方が増えてくるという方の甲状腺機能亢進で、II型ではどちらかというと甲状腺が破壊され、溜まっていた甲状腺ホルモンが血中に大量に出てくと機能亢進になりますが、その甲状腺が破壊されることが長く続くと、その後では甲状腺の機能低下症になります。

アミオダロン;アミカロンRについて

 添付文書を読むとアミオダロンにはAITI型、II型について、使用前に甲状腺ホルモンを調べること、そして1ヶ月後、3ヶ月後、さらに継続して使用する場合には、続けて甲状腺ホルモンを測定することと書かれています。この抗不整脈薬というのは、使用している方にとっては非常に大事な医薬品ですので、甲状腺異常が起こったからといっても、その使用した理由の方が大事ですので、その甲状腺の疾患にきちんと対応して、使用を続けるという例が多いわけです。また、この医薬品の副作用は、大体6ヶ月、1年、2年と使った後で起こってくるとものです。これは、アミオダロンは常用量である100mgを服用すると、37mgという大量のヨードが含まれているからです。

免疫抑制薬;シクロスポリンと甲状腺機能亢進

 最近、その他の例として、シクロスポリンなどでも甲状腺の機能亢進症が起こっていると言われています。ヨードを含んでいる製剤は、非常に多いわけです。また、造影剤にもヨードは入っています。また、ある抗がん剤は、それを注射するときに溶かす溶剤の方にヨードが入っております。ヨードを含んでいる製剤というのは非常に多く、これについては申し上げませんが、イオという名前が付いている医薬品には、全部含まれています。
 そのほか甲状腺機能異常と書いてあるものだけを申し上げますが、カルバマゼピン、テグレトール、アレビアチン、フェノバルビタール含有製剤、クロルプロマジン配合剤、、リバビリンの抗ウイルス薬など比較的に最近使われている多くの医薬品に甲状腺機能異常という言葉が副作用の中に出てきますので、これらの医薬品を使用のときには、必ず甲状腺ホルモンを測定してみる、それから、患者さんの言われた前述の症状についてご注意をしていただけたらと思います。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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