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<スズケンDIアワー> 平成19年7月5日放送内容より スズケン

気管支喘息配合治療薬 キシナホ酸サルメテロール/プロピオン酸フルチカゾン


神戸市立医療センター中央市民病院 副院長
石原 享介

icon アドエアの臨床効果

 日本で上市されたアドエアは粉末吸入剤(ディスカス製剤)で、フルチカゾン(FP)の用量に応じてアドエア100、250、500の3つの製剤があります。適応は成人の気管支喘息で、いずれの製剤も1回1吸入、1日2回、毎日使用します。喘息の症状や重症度に応じて適切な用量を選択することが可能であり、多くの喘息患者がアドエア1剤の治療により喘息をコントロールすることができます。

アドエアの有用性

 我々は日本でアドエアの臨床効果を検討するため、成人喘息患者57名を対象に、それまでの様々な治療薬の組み合わせからアドエア100(サルメテロール50μg/フルチカゾン(FP)100μgの合剤)1剤に切り替え、8週間投与しました。その結果、喘息症状のない患者の割合はアドエア投与前に比べて6倍に増加し、投与後に実施したアンケート調査では、80%以上の患者が前治療薬よりもアドエアが良いと回答しています。
 今後、我々が喘息治療にアドエアを導入する場合に、導入用量は前治療薬の内容とその患者の喘息のコントロール状況を考慮して決めることになります。

アドエアへ切り換える場合の目安

 吸入ステロイド薬単剤を使用してもコントロール不十分な患者には、等用量かそれ以上のフルチカゾン(FP)を含むアドエアが導入用量と考えられます。
 吸入ステロイド薬に併用薬を使用しており、コントロール不十分な場合は、一度、約2倍量のアドエアに切り替えてみて、コントロール良好でしたら再度、等用量以上のフルチカゾン(FP)を含むアドエアに切り替えてはいかがでしょうか。吸入ステロイド薬を使用していない患者にアドエアを導入する場合はアドエア100が導入用量として推奨されます。
 アドエアで十分なコントロールが得られない場合には、高用量のアドエアに変更し、それでも不十分な場合には、テオフィリン徐放製剤やロイコトリエン受容体拮抗薬など他の治療薬や、時には短期的にステロイド内服を併用しますが、ステロイド内服の頻度が増えるような場合には一度専門医に相談されることをお勧めします。
 またアドエアで3ヶ月以上完全にコントロールできた場合には低用量のアドエアへのステップダウンを考慮し、最少用量のアドエアでコントロールされる場合にはフルタイドなどの吸入ステロイド薬単剤への切り替えも考慮します。

icon 喘息の治療目標

 喘息コントロール状態を診断する際に患者とのコミュニケーションツールとして喘息コントロールテスト(ACT)が便利です。わずか5つの質問でコントロール状態が点数化されるため、患者は自分のコントロール状態を客観的に把握できます。
 喘息の治療目標は、喘息の良好なコントロールを達成すること、すなわち治療により喘息症状が全くない状態を維持し、健康な方々と同様の日常生活を実現することです。アドエア1剤でこのような状態がほぼ達成可能であることが海外の大規模二重盲検試験で既に確認されています。
 アドエアによる喘息治療がわが国でも普及すれば、吸入ステロイド薬を使用する患者の割合も結果的に増加し、喘息のコントロールの現況は大きく改善し、喘息死亡も一層減少し、年間の喘息死亡数が2000名を切るのも夢ではなくなるものと考えられます。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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