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<スズケンDIアワー> 平成19年7月26日放送内容より スズケン

過活動膀胱治療薬 イミダフェナシン


熊本大学泌尿器病態学 准教授
吉田 正貴

icon イミダフェナシンの作用機序

 昨年(2006年)5月まで本邦で使用できる抗コリン薬はオキシブチニンとプロピベリンの2剤でした。これらは主に頻尿・尿失禁治療薬として使用されていました。昨年6月には過活動膀胱を適応疾患として、トルテロジンとソリフェナシンが発売され、現在、4つの抗コリン薬が使用可能となっています。今回、さらなる過活動膀胱治療薬として、イミダフェナシンが発売され、使用できるようになりました。
 それではこれから、イミダフェナシンの薬理作用と臨床効果について解説します。
 イミダフェナシンは1997年より臨床試験が開始され、本年4月に厚生労働省に承認され、6月11日に新発売となりました。イミダフェナシンは過活動膀胱における、尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁を適応疾患とした新規抗コリン薬です。
 イミダフェナシンの薬理作用についての検討結果をお示しします。
 ムスカリン性アセチルコリン受容体サブタイプに対する作用としては、まず、ウサギ及びモルモットの摘出組織標本を用いてM1受容体の代表である精管、M2受容体の代表である心房及びM3受容体の代表である回腸におけるムスカリン性アゴニストの反応に対する拮抗作用を検討した結果、心房(M2)に比べ回腸(M1)及び精管(M1)に強い拮抗作用を示しました。また、受容体結合試験で、組み換えヒトムスカリン受容体サブタイプM1、M2及びM3に対する拮抗作用を検討した結果、M3及びM1受容体に高い親和性を示しました。

イミダフェナシンの作用機序

 このことから、イミダフェナシンはM1、M3受容体に親和性が高い薬剤と考えられます。M1およびM3受容体に選択性が高いことで、膀胱平滑筋のM3受容体に対して抑制作用を有するとともに、M1受容体への選択性が高いことから、コリン作動性神経からのアセチルコリンの放出を抑制する可能性が推測されます。実際、我々のヒト摘出膀胱を用いての実験で、イミダフェナシンはM3及びM1受容体に拮抗し、アセチルコリン遊離及び膀胱収縮に対して抑制効果を示すことが確認されています。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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