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<スズケンDIアワー> 平成19年8月30日放送内容より スズケン

添付文書の副作用の中に見られる症候群(12)


帝京大学 名誉教授
清水 直容

icon 添付文書の中のDIC

添付文書:(1)〜(9)1/2

 添付文書の中のDICですが、重大な副作用の中にも、慎重投与の中にもありますが、品目としては、医薬品としては13品目、その他に血液関係の製剤に1品目あります。その医薬品ですが悪性腫瘍治療薬の関連品が5品目、その他のものが8品目、それに加えて血液製剤になります。今日は時間の関係で申し上げませんが、5%から1%、0.1%、頻度不明というような、頻度についての記載があります。簡単に医薬品だけを申しますと商品名もありますが、エダラボン(脳梗塞治療薬)、ポリドカノール(食道静脈瘤硬化剤)、同じものですが、禁忌欄に書いてあるオレイン酸モノエタノールアミンがあります。その他、代謝性の医薬品としては、5FUとの併用と書いてありますが活性型の葉酸レボホリナートカルシウム、それから3つの成分の合剤であるTS-1、一番頻度として多いものとしては、CD33陽性の急性骨髄性白血病治療薬ゲムツズマブオゾガマイシンがあります。そのほかパクリタキセルやタキソイド系ドセタキセル水和物がありますが、この2剤には、観察を十分に行い、血小板、血清FDP値、血漿のフィブリノゲンの濃度、などの血液検査に異常が認められた場合には中止し、適切な処置を行うと重要なことが書かれています。また、塩酸イリノテカン、こういうものは慎重投与欄に発現・増悪注意と書いてありますが、その重大な副作用欄には、重篤な感染症、血小板減少に伴い現われることがあるという記載がございます。

添付文書(10)〜(13)2/2

 それから、医薬品の続きでございますが、セフェム系の抗生物質セフォゾプラン塩酸塩にも書かれていますし、サルファ剤、サラゾスルファピリジン(抗リウマチ薬)、その他、アシクロビル(抗ウイルス剤)にも、塩酸パラシクロビルにも書かれています。
 それから最初に申しました血液製剤にも書いてあります。ただ、ここまでがDICの医薬品ですが、今回初めて知りましたが、DICには治療薬が出てきておりまして、これはタンパク分解酵素阻害剤ナファモスタット・メシレートですが、興味あることに適応欄の所に播種性という言葉がなくて、汎発性血管内凝固症と、症候群ではなく症と書いてあり、その後ろにはカッコでDICと記載されています。なお、DICでは血小板が減少することに最初に気がつくことが多いわけですが、血小板が減少するものは他にも、たとえばですが、ピロリ菌を持っている方では血小板が減少するという臨床成績もあります。それによりまして多くの臓器に障害がおこると、亡くなられる原因としては、多臓器不全と書かれているものがありまして、厚労省に報告がある重篤な副作用で亡くなられる方の100人に1人くらいがDICであるという報告になっています。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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