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<スズケンDIアワー> 平成19年9月20日放送内容より スズケン

抗てんかん薬トピラマート


国立精神・神経センター武蔵病院精神科 医長
渡辺 雅子

icon 海外でのトピラマートの位置づけ

 海外での位置づけについて紹介します。欧米では、新規抗てんかん薬が約10年前から発売されていることもあり、多くの臨床報告がされています。ここでは、欧米でのプラセボ対照二重盲検比較試験成績から新規抗てんかん薬の部分発作の併用療法に対する報告に基づきメタアナリシスした結果を紹介します。

新規抗てんかん薬の効果の比較

 コクラングループによる各薬剤のレスポンダー率をみています。トピラマートのプラセボに対するレスポンダー率のオッズ比は3.32(95%CI:2.52-4.39)で、本邦で発売されている新規抗てんかん薬と比較し、高い傾向でした。

新規抗てんかん薬のエビデンス

 新規抗てんかん薬に関するAAN(American Academy Neurology/AES(American Epilepsy Society)が勧告したエビデンスベイスドガイドラインよると、トピラマートは成人部分てんかん(併用療法)、部分てんかん(単剤療法)、特発性全般てんかん、症候性全般てんかん(強直間代発作のみ)、症候性全般てんかん、小児部分てんかんに対してエビデンスレベルがAまたはBであるとしており、本邦においても、その幅広いてんかん発作に対して効果が期待されるところです。

icon てんかん治療の目標

 最後に、てんかん治療の目標は、てんかん発作を抑制するとともに、てんかん発作間歇期における患者のQOLを可能な限り高めることとされます。てんかん治療の主体は抗てんかん薬を用いた薬物療法ですが、既存の抗てんかん薬を用いた治療で十分な発作抑制が得られない難治てんかん患者は、てんかん患者の20〜30%にいるとされます。また、既存の抗てんかん薬においては、重篤な副作用や酵素誘導などの相互作用の問題がある薬剤もありました。
 このため、多彩な作用機序がある、発作抑制効果が強い、重篤な副作用が少ない、薬物相互作用の懸念が少ないなどの特徴がある新規抗てんかん薬が望まれていました。
 本邦においても、今後てんかん治療において新規抗てんかん薬の役割は大きくなっていくことは、間違いないといえます。新規抗てんかん薬の特徴を十分理解して上で、適切に使用することが望まれます。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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