→ 番組表はこちら
→ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成19年9月27日放送内容より スズケン

話題の新薬2007(3)


獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

 この番組では新しく薬価収載された新薬の中から、特に注目される品目について解説しております。今回は2007年度第3回の新薬情報です。

icon 抗カンジダ症治療薬:イトラコナゾール

 まず、抗カンジダ症治療薬:イトラコナゾールについてお話します。

イトラコナゾールの構造式

 この薬は1980年、ベルギーで合成されたトリアゾール系の抗真菌薬で、液剤として英米両国を始め海外57カ国で承認されておりますが、わが国においても口腔咽頭カンジダ症、食道カンジダ症の適応で昨年の9月に薬価収載されました。通常20mLを1日1回、空腹時に経口投与しますが、数秒間、口に含ませ、薬剤を行き渡らせてから飲み込ませるのがコツとされております。禁忌は本剤の成分に過敏症の人、重篤な肝疾患、妊婦などで、副作用は35%に見られ、軟便・下痢、悪心などで特に重大な副作用としてはアナフィラキシー様症状、うっ血性心不全などの見られることがあります。

icon B型慢性肝疾患治療薬:エンテカビル水和物

 次にB型慢性肝疾患治療薬:エンテカビル水和物についてお話します。

エンテカビル水和物の構造式

 この薬は、グアノシンと類似の構造をもつヌクレオシド類縁体であり、細胞内でリン酸化、活性化され、エンテカビル三リン酸となり、天然のデオキシグアノシン三リン酸と競合してB型肝炎ウイルスのDNAポリメラーゼに対して、強力かつ選択的な阻害作用を有しております。耐性変異を起しにくい特性があり、2004年の9月に米国及びEUにおいて承認され、わが国においても昨年の9月に薬価収載されました。
 効能・効果はB型肝炎ウイルスの増殖を伴い、肝機能の異常が確認されたB型慢性肝疾患におけるHBVの増殖抑制であります。通常空腹時に0.5mgを1日1回、経口投与します。投与中止により肝機能の悪化、もしくは肝炎の重症化することがあるので、十分注意する必要があります。禁忌は、本薬成分に過敏症の人、また、腎機能不全の人、非代償性肝硬変患者には特に慎重投与する必要があります。副作用は17%に見られ、頭痛、下痢及び、生化学検査値の異常などが見られることがあり、重大な副作用として投与終了後の肝炎の悪化、乳酸アシドージス及び重度の肝肥大などであります。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

1 2 3 次項へ