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<スズケンDIアワー> 平成19年9月27日放送内容より スズケン

話題の新薬2007(3)


獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

icon V2受容体拮抗剤:モザバプタン塩酸塩

 次にV2受容体拮抗剤:抗利尿ホルモン不適合分泌症候群治療薬:モザバプタン塩酸塩についてお話します。

モザバプタン塩酸塩の構造式

 この薬は非ペプチド性バゾプレッシンV2受容体拮抗剤であり、腎集合管でのバゾプレッシンによる水再吸収を阻害し、電解質排泄の増加を伴わずに過剰な水分のみを排泄し、低ナトリウム血症を改善します。昨年の9月に薬価収載されました。
 効能・効果は異所性抗利尿ホルモン産生酸性腫瘍による抗利尿ホルモン不適合分泌症候群における低ナトリウム血症の改善であります。通常、本薬30mgを1日1回、食後に経口投与致します。警告としてこの症状の治療に十分の知識・経験を有する医師のみが行うこととされております。臨床検査値の異常を含む副作用は、39%に見られ、口渇、AST、ALTの上昇などであります。 

icon 下肢静脈瘤硬化剤:ポリドカノール

 その他、特殊なものとして下肢静脈瘤硬化剤:ポリドカノールについてお話します。

ポリドカロールの構造式

 この薬は分子内に疎水性部分と親水性部分を有する非イオン性の界面活性剤であります。本薬はポリドカノールが有する界面活性作用により、細胞膜を障害することで血管内皮細胞を障害すると考えられております。血管内皮細胞が障害された部分では、血小板の凝集、フィブリンの付着によって閉塞性血栓が形成されますが、大きな血栓の形成を防ぐため、ポリドカノールを投与した部位を圧迫し、障害された血管内壁同士を付着させ、線維化させることによって静脈瘤を消失させます。
 効能・効果は、伏在静脈瘤の本幹を除く、一次性の下肢静脈瘤の硬化退縮であります。基準として直径1mm未満の静脈瘤に対しては0.5%の本薬を1穿刺あたり0.1ないし0.5mLを1〜2ヶ所以上に投与致します。なお、1回の投与量は2mg/kg以下とします。次回の処置までには少なくとも1週間を空ける必要があります。副作用は、49%に見られ、静脈内血栓、色素沈着などです。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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