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<スズケンDIアワー> 平成19年11月8日放送内容より スズケン

緑内障治療点眼薬 トラボプロスト


慶應義塾大学麻酔学 医長
中元 兼二

icon 緑内障の臨床像

 今回は、緑内障・高眼圧症治療薬として2007年7月に承認された新しいプロスタグランジン関連薬、トラボプロストについて、解説していきます。
 最初に、緑内障とその治療についてお話します。緑内障は、主に眼圧により視神経が障害され、視野が狭くなり、さらに進行すると失明にいたる病気です。唯一確実な治療法は眼圧下降治療で、点眼による薬物治療が中心となります。眼圧は房水とよばれる液体の量によって決まります。房水は毛様体でつくられ、主にシュレム管から、一部は毛様筋から強膜外へ排出されます。眼圧はこの房水によってほぼ一定の値に保たれています。緑内障による眼圧上昇の主な原因は、房水の流出障害といわれています。

icon トラボブロストの眼圧降下機序

 緑内障治療薬には、房水産生を抑制させて眼圧を下降させるものと、房水流出を促進させて眼圧を下降させるものの2種類があります。
 今回お話するトラボプラストを含むプロスタグランジン関連薬は、主にぶどう膜強膜流出路からの房水流出を促進させて眼圧を下降させる薬物です。
 トラボプロストは、現在我が国においても汎用されている、ラタノプロストやウノプロストンと同様に、カルボキシル末端がエステル結合となったプロドラッグであり、主に角膜内でエステラーゼにより加水分解され、トラボプロスト遊離酸となって、プロスタノイド受容体に結合して作用します。ヒトでは,眼圧下降作用は、主にFP受容体を介すると考えられていますが、FP受容体に対する親和性は、トラボプロストがプロスタグランジン関連薬中もっとも強く、また、選択的に作用することが報告されています。

 

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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