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<スズケンDIアワー> 平成19年11月29日放送内容より スズケン

添付文書の中の副作用(13)添付文書の中の副作用(13)〜医薬品による肺障害について


帝京大学 名誉教授
清水 直容

icon 薬剤性肺炎の診断と問題点

薬剤性肺炎の診断と問題点

 薬剤性であるかどうかという時に一番問題になるのは、他の感染症がないか、あるいはご存知の通り肺の非小細胞がんに使う薬などで間質性肺炎が起るわけですが、その原疾患の進行であるかどうかなどのを鑑別が非常に大切ですし、いくつかの薬剤が使われている時、どの医薬品によるかという鑑別も必要になってくるわけです。

薬剤性肺障害タイプと代表的薬剤

 これまで薬剤性の肺障害は抗がん剤や、NSAID(喘息などが多くあります)などですが、最近、注目されていますのは、C型肝炎などの治療薬のインターフェロンや、DMARDとよばれる抗リウマチ薬、これはリウマチの自己免疫そのものに対して治療を行うという医薬品ですが。これによって起こるものです。

薬剤性肺障害の診断のためのフローチャート

 急性肺障害(ALI:acute lung injury)で、肺胞の中に炎症が起こると、いろいろなサイトカインが出てくるわけですが、それより今日は薬剤性の肺障害診断のためのフローチャートを今年(2007年)の内科学会で長崎大学 河野先生が発表されておりますので、それについて簡単にお話したいと思いますが、それは投与する前に調べておくとその後の診断が非常に楽になる、その予後もはっきりと分かると述べられており、それがKL-6(肺細胞に出ている糖タンパク)が血管の中に入ってきた場合、KL-6が1000以上になると、かなり予後が悪く、3000以上ですと約1/3の患者が間質性肺炎のために亡くなられるということをデータとしてお示しになっておりますので、これから簡単に申し上げます。いくつかの医薬品を使う前にKL-6あるいはSP-D(サーファクタントプロテイン)を測定してありますとその診断が非常に容易になるわけです。
 医薬品を使用している時には、今申した2つの検査は当然継続し、一番重要なのは肺レゾリューションHSのCTです。もともと肺は、空気が多いところですから、レントゲン写真で影を発見するのも非常に容易な臓器です。そこにすりガラスのような影が見つかった時には、これは間質性肺炎であることです。肺胞を洗浄した、その細胞を顕微鏡で調べるとか、あるいはそのリンパ球を用いて医薬品と一緒にトリチウムのチミジンを入れて培養しますと、それがどの医薬品であるかのひとつの指標にはなるわけです。先ほど申しました通り、KL-6とSP-DあるいはSP-Aもありますが、それを測定してから、申し上げます医薬品を使いますと診断に役立つわけです。

薬剤性肺炎の事例

 いくつかの医薬品だけを申し上げて終わりますが、ゲフィチニブ(効能は肺非小細胞がんで再発または手術不能時)の他に、先ほど申しましたレフルノミド(抗リウマチ薬)にも書かれております。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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