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<スズケンDIアワー> 平成19年12月20日放送内容より スズケン

話題の新薬2007(4)


獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

 この番組では新しく薬価収載された新薬の中から、特に注目される品目について解説しております。今回は2007年度第4回の新薬情報であります。

icon パーキンソン病治療薬:ロピニロール塩酸塩

 まず、パーキンソン病治療薬:ドパミンD2受容体作動薬のロピニロール塩酸塩についてお話します。

ロピニロール塩酸塩の構造式

 この薬は英国で創製、開発された麦角アルカロイドの化学構造をもたないドパミン受容体作動薬で、ドパミン受容体のサブタイプのD2受容体系に選択性を示します。パーキンソン病の適用で英国はじめ世界60カ国で承認され、わが国でも2006年の10月に薬価収載されました。
 効能・効果は、パーキンソン病であります。通常1回0.25mgを1日3回、1日量として0.75mgからはじめて1週ごとに1日量0.75mgずつ増量し、4週目に1日量を3mgとします。以後、観察しながら、必要に応じて1週間以上の間隔で1日量を1.5mgずつ増量し、維持量を定めます。なお、前兆のない突発性の睡眠及び傾眠の見られることがあるので、服用中は自動車の運転や機械の操作等を禁止すると警告されております。臨床検査値異常を含む副作用は、69%に見られ、悪心、めまい、幻覚、CPK増加などであります。また、重大な副作用としては、突発性の睡眠、極度の傾眠、妄想、錯乱、興奮、悪性症候群等が見られることがあります。

icon 高血圧治療薬:ロサルタンカリウムヒドロクロロチアジジド

 次に高血圧症治療用合剤:ロサルタンカリウムヒドロクロロアチアジドについてお話します。一般に高血圧症の治療には、複数の降圧剤の併用が有用とされておりますが、ARB薬のロサルタンとチアジド系降圧利尿剤のヒドロクロロチアジドの併用法は、服薬コンプライアンスの向上をさせ、十分な血圧コントロールが期待されます。この薬はこの2剤の合剤で、世界82カ国で承認され、わが国でも2006年の10月に薬価収載されました。
 効能・効果は高血圧症でありますが、過度な血圧低下の怖れがあり、高血圧治療薬の第一選択薬とはみなされておりません。1日1回、ロサルタンカリウム50mgとヒドロクロロチアジド12.5mgの合剤1錠を経口投与します。副作用は10%に見られ、めまい、頻尿、頭痛等で検査値異常の見られることもあります。

icon 消化性潰瘍の治療薬:ランソプラゾール

 次に消化性潰瘍治療薬:ランソプラゾールについてお話します。

ランソプラゾールの構造式

 この薬の経口剤は、プロトンポンプインヒビターとしてすでに消化性潰瘍に対し、広く使用されておりますが、今回は経口投与が不可能な出血を伴う消化性潰瘍等に対する静注投与法が承認されました。
 効能効果は経口投与が不可能な出血を伴う、胃・十二指腸潰瘍、急性ストレス潰瘍及び急性胃粘膜病変であります。通常成人では1回30mgを生食または5%のブドウ糖注射液に混合して、1日2回、点滴静注します。または生食または5%のブドウ糖液20mLに溶解してゆっくりと静注いたします。検査値異常を含む副作用は14%に見られ、ALT、ASTの異常等が見られることがあります。重大な副作用としてはアナフィラキシー様反応、白血球減少症、溶血性貧血、重篤な肝障害等の見られることがあります。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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