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<スズケンDIアワー> 平成19年12月27日放送内容より スズケン

新薬の薬価算定根拠(21)


日本大学薬学部薬事管理学 教授
白神 誠

icon エスラックス静注とメタストロン注の薬価算定根拠

エスラックス静注とメタストロン注の薬価算定根拠

 次は、エスラックス静注です。有効成分は、ロクロニウム臭化物で、日本オルガノンの開発です。ロクロニウム臭化物は、神経筋接合部遮断作用を有し、「麻酔時の筋弛緩、気管挿管時の筋弛緩」を効能効果とします。効能効果、薬理作用等が類似している、ベクロニウム臭化物の製剤である同じ日本オルガノンのマスキュラックス静注用を比較対照薬に類似薬効比較方式(II)で算定が行われました。本剤は、筋弛緩の作用発現が早いことから、本剤の投与から気管挿管までの時間が短縮でき、患者の自発呼吸停止から人工呼吸を開始するまでの時間を短縮することができることなどを踏まえ、有用性加算(II)が適用されました。エスラックス静注には25mg/2.5mL と50mg/5.0mL の2規格がありますが、規格間比としてはマスキュラックス静注用の10mgと4mgとの規格間比0.8631が用いられました。
 次は、メタストロン注です。有効成分は、放射性の塩化ストロンチウムで、ジーイー ヘルスケア リミテッドの開発です。放射性の塩化ストロンチウムは、骨に分布した放射性ストロンチウムから放出されるβ線粒子による放射線治療効果を期待するもので、「固形癌患者における骨シンチグラフィで陽性像を呈する骨転移部位の疼痛緩和」を効能効果とします。同様の効能効果等を持つ類似薬がないことから、原価計算方式により算定が行われました。

icon トラバタンズ点眼液とディビゲルの薬価算定根拠

トラバタンズ点眼液とディビゲルの薬価算定根拠

 次は、トラバタンズ点眼液です。有効成分は、トラボプロストで、日本アルコンの開発です。トラボプロストは、プロスタグランジン受容体刺激作用を有し、「緑内障、高眼圧症」を効能効果とします。効能効果、薬理作用が同一のラタノプロストの製剤であるファイザーのキサラタン点眼液を比較対照薬に類似薬効比較方式(II)で算定が行われました。なお、外国平均価格調整による引き上げが行われています。
 次は、ディビゲルです。有効成分は、エストラジオールで、ポーラファルマの開発です。エストラジオールは卵胞ホルモン補充作用を有し、「更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)」を効能・効果とします。既に同一成分の貼付剤が発売されていますが、新たに軟膏(ゲル)剤が開発されたものです。したがって、薬価は、同一有効成分の貼付剤であるキッセイ薬品工業のエストラダーム貼付及び久光製薬のエストラーナを比較対照薬に類似薬効比較方式(II)で算定が行われました。類似薬に剤形間比がないことから、剤形間比1を用いて算定が行われました。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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