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<スズケンDIアワー> 平成20年2月14日放送内容より スズケン

小児用抗ヒスタミン薬ロラタジン


日本医科大学耳鼻咽喉科学 准教授
大久保 公裕

icon アレルギー鼻炎の病態と治療

アレルギー性鼻炎の発症メカニズム

 アレルギー性鼻炎の病型はその症状の関連性からくしゃみ・鼻汁型、鼻閉型、それとくしゃみ、鼻汁、鼻閉がすべてそろう充全型に分けられます。くしゃみはヒスタミンの三叉神経終末刺激で生じ、上行性に頭の中枢までいく間に軸索反射により副交感神経を下行性に刺激して鼻汁を分泌させます。一方、鼻閉はロイコトリエン、トロンボキサンA2、プロスタグランディンD2などのケミカルメディエーターが鼻粘膜血管の受容体に作用し、粘膜の腫脹、血管透過性亢進を生じさせます。このような病態からアレルギー性鼻炎の病型が前述のように分けられます。また病型だけではなく、その症状の程度、重さは重症度が別に決められ、くしゃみや鼻水では5回までが軽症、6回から10回が中等症、11回以上が重症となっています。

花粉症の治療法の選択

 通年性アレルギー性鼻炎はハウスダストやダニにより、花粉症では日本で最も多いスギ、ヒノキをはじめ、カモガヤ、オオアワガエリなどのイネ科、ブタクサ、ヨモギなどのキク科など、多彩な原因抗原によって、このような症状が引き起こされるのです。鼻アレルギー診療ガイドライン第5版(発行:ライフサイセンス社)にこれらは詳しく述べられており、それぞれの病型、重症度に合う治療方針が書かれています。ヒスタミンはくしゃみ、鼻水で有意のメディエーターですので抗ヒスタミン薬はこれらの症状によく効きます。一方、鼻づまりでは今お話しましたことから抗ロイコトリエン薬、プロスタグランディンD2・トロンボキサンA2拮抗薬などが有効になるのです。
 現在、アレルギー治療薬としては第2世代抗ヒスタミン薬、ケミカルメディエーター遊離抑制薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、トロンボキサンA2受容体拮抗薬、Th2サイトカイン阻害薬があり、市販されています。この中で今日の話の中心である抗ヒスタミン薬のうち従来のものは内服後の血中への移行が早く即効性があり、20年以上前ではアレルギー性鼻炎の第一選択薬となっていましたが、効果の持続が短い欠点がありました。また抗ヒスタミン剤の他の副作用として口が渇くなどの抗コリン作用、眠気やインペアードパフォーマンスを生じる中枢神経抑制作用があります。この副作用の発現を減少させたのが第2世代の抗ヒスタミン薬で、現在多く発売されています。この第2世代でも古くは1日2回投与のメキタジン、ケトチフェン、アゼラスチン、オキサトミドがあります。またターフェナジン、アステミゾールは中枢神経系の抑制作用が少なかったのですが、心電図のQT延長などの副作用により現在発売されていません。最も新しい第2世代抗ヒスタミン剤にはエピナスチン、エバステル、フェキソフェナジン、オロパタジン、ベポタスチンなど様々なものがあり、ここにロラタジンも属します。

 

提供 : 株式会社スズケン

    

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