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<スズケンDIアワー> 平成20年4月10日放送内容より スズケン

片頭痛治療薬 ナラトリプタン塩酸塩


東京女子医科大学脳神経外科頭痛外来 講師
清水 俊彦

icon ナラトリプタンの特徴

 このたび片頭痛に対する急性期治療薬として、ナラトリプタン塩酸塩(商品名:アマージ錠2.5mg)が発売されることになりました。
 ナラトリプタンは、半減期が長く、容忍性が良好なトリプタン系薬剤で、類薬に比べて効果の持続性があり有害事象の発現率が低いという特徴があります。また、本剤の代謝には複数のCYP分子種が関与することが示唆されており、血漿蛋白結合率が低いこと、投与量の約50%が未変化体として尿中に排泄され代謝以外の消失経路を有することから、薬物相互作用をきたしにくいという特性もあります。

ナラトリプタン:国内臨床試験成績〜頭痛改善率

 トリプタン系薬剤は5-HT1B/1D受容体に選択的に作用し、片頭痛発作時に過度に拡張した血管を収縮させ、さらに三叉神経終末からの神経ペプチドの遊離を抑制することで片頭痛を寛解する、片頭痛の病態を極めて効果的に治療する薬剤と考えられています。現在、欧米では7種類のトリプタン系薬剤が使用されており、本邦では2000年に発売されたスマトリプタンコハク酸塩をはじめとして、これまでに4種類のトリプタン系薬剤が発売されています。このたび、新たな製品プロファイルをもつ「ナラトリプタン」が片頭痛治療の選択肢に加わることによって、片頭痛の多様な症状や患者さんのニーズに合った治療の実現が期待されます。

icon ナラトリプタンの臨床試験成績

 それでは、国内で実施されたナラトリプタンの二重盲検比較試験の成績を紹介します。

トリプタン製剤の薬物動態

 ナラトリプタン2.5mgの投与1時間後から24時間後までの頭痛改善率の推移をみますと、投与2時間後より24時間後までプラセボに対して有意な頭痛改善がみられました。ナラトリプタン投与2時間後に50.5%、投与4時間後には77.1%、24時間後においても71.6%の頭痛改善率が得られており、24時間にわたって優れた頭痛改善効果が認められました。

ナラトリプタン:国内臨床試験成績〜頭痛再発率

 投与4時間後に頭痛が改善したものの24時間後までに再発があった患者の割合は、プラセボ群23.9%に対し、ナラトリプタン群で11.9%と、再発の抑制が認められました。また、再発例における頭痛再発に至るまでの時間の中央値は、プラセボ群6.5時間に対し、ナラトリプタン群で15.3時間でした。これらの成績は、ナラトリプタンの長い半減期が、効果持続と再発抑制として臨床的にも示されたものと考えられます。
 国内臨床試験における副作用発現率は、プラセボ群で25.5%、ナラトリプタン2.5mg群で12.8%でした。主な事象は悪心、嘔吐、痛み であり、いずれの事象も軽度もしくは中等度で、死亡又は重篤な有害事象は発現しませんでした。

 

提供 : 株式会社スズケン



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