<スズケンDIアワー> 平成20年5月23日放送内容より |
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大阪府立健康科学センター 健康生活推進部長
中村 正和
バレニクリンは、ニコチン製剤とは異なり、飲み薬であることが最大の特徴です。また、ニコチン製剤のようにたばこを薬剤に置き換えて一度に禁煙するのではなくて、禁煙開始日を決めて、その1週間前から服用を開始します。つまり、最初1週間は喫煙をしながらバレニクリンを服用することになりますが、バレニクリンの効果で喫煙本数が減少するので、スムーズに禁煙の導入が図れると思います。喫煙者にとっても、いきなり禁煙でなく、薬剤を服用して本数が減る中で禁煙を始めることができるので、抵抗なく禁煙できると考えます。喫煙者の禁煙に対する基本ニーズは、「本数を減らしながら無理なく禁煙したい」ということです。この薬剤は、このニーズによくマッチしているので、喫煙者の禁煙への関心を高めたり、その実行を促す効果が期待されます バレニクリンには0.5mg錠と1mg錠があり、第1週目は0.5mg錠を使用して、始め3日間は1日1錠、4日目から1日2錠へ増量します。その後11週間(第2〜12週目)は1mg錠を1日2錠服用します。さきほども述べましたように、最初1週間は喫煙をしながらバレニクリンを服用しますが、禁煙開始日を待たずして禁煙できる場合はそのようにしてもらって特に問題ありません。最初に薬剤を処方する際に、このことをあらかじめ伝えておくといいでしょう。
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提供 : 株式会社スズケン | ||||
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