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<スズケンDIアワー> 平成20年5月29日放送内容より スズケン

新薬の薬価算定根拠(22)


日本大学薬学部薬事管理学 教授
白神 誠

icon ディナゲスト錠とレグパラ錠の薬価算定根拠

ディナゲスト錠の薬価算定根拠

レグパラ錠の薬価算定根拠

 次は、ディナゲスト錠です。有効成分は、ジエノゲストで、持田製薬の開発です。ジエノゲストはゴナドトロピン分泌抑制作用を有し、「子宮内膜症」を効能効果とします。薬理作用、効能効果、投与形態が同一のダナゾールの製剤である田辺三菱製薬のボンゾール錠を比較対照薬に類似薬効比較方式(I)で算定が行われました。
 次は、レグパラ錠です。有効成分は、シナカルセト塩酸塩で、キリンファーマの開発です。シナカルセト塩酸塩はカルシウム受容体活性化作用を有し、「維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症」を効能効果とします。効能・効果が同一のマキサカルシトールの製剤である中外製薬のオキサロール注を比較対照薬に類似薬効比較方式(I)で算定が行われました。ただし、比較対照薬が注射剤であることから、剤形間比1を用いた算定が行われています。マキサカルシトールが活性型ビタミンD3補充作用を有するのに対し本剤は臨床上有用な新規作用機序を有すること、及び既存の活性型ビタミンD製剤を投与できない血清カルシウム濃度が高値の患者にも投与可能であることを踏まえて、有用性加算(I)が適用されました。レグパラ錠には25mg、75mgの2規格がありますが、規格間比としてはオキサロール注の5μgと10μgとの規格間比0.5532が用いられました。

icon タルセバ錠とクラリチンドライシロップの薬価算定根拠

タルセバ錠の薬価算定根拠

クラリチンドライシロップの薬価算定根拠

 次は、タルセバ錠です。有効成分は、エルロチニブ塩酸塩で、中外製薬の開発です。エルロチニブ塩酸塩は上皮増殖因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害作用を有し、「切除不能な再発・進行性で、がん化学療法施行後に増悪した非小細胞肺がん」を効能効果とします。薬理作用が同一で効能効果などが類似するゲフィチニブの製剤であるアストラゼネカのイレッサ錠を比較対照薬に類似薬効比較方式(I)で算定が行われました。本剤は海外で行われた第V相試験においてプラセボ群に対する全生存期間の有意な延長が認められていることなどを踏まえ、有用性加算(II)が適用されました。なお、算定薬価が外国平均価格の約0.52倍となり、外国平均価格調整による引き上げが行われています。タルセバ錠には25mg、50mg、75mgの3規格がありますが、規格間比としては同効薬のクエン酸タモキシフェンの製剤であるノルバデックス錠の10mgと20mgとの規格間比0.93909が用いられました。
 次は、クラリチンドライシロップです。有効成分は、ロラタジンで、シェリング・プラウの開発です。ロラタジンは、ケミカルメディエータ受容体拮抗作用及び抗ヒスタミン作用を有し、「アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒」を効能効果とします。本剤は、同一有効成分、同一効能の錠剤が同社からクラリチン錠及びクラリチンレディタブ錠として既に発売されていることから、これを比較対照薬とする類似薬効比較方式(I)で算定が行われました。クラリチン錠とクラリチンレディタブ錠とでは薬価が異なりますが、このような場合は、それぞれの年間販売量で加重平均して求め算定することになっています。

 

提供 : 株式会社スズケン



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