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<スズケンDIアワー> 平成20年6月12日放送内容より スズケン

話題の新薬2008-(1)


  獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

icon 気管支喘息治療配合薬:サルメテロールキシナホ酸塩及び
  フルチカゾンプロピオン酸エステル配合剤

 同じく気管支喘息治療の配合薬として、サルメテロールキシナホ酸塩及びフルチカゾンプロピオン酸エステル配合剤があります。

サルメテロールキシナホ塩酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステルの構造式

 この薬は英国で開発された気管支喘息治療剤で、長時間作動型の吸入β2刺激薬であるメテロールキシナホ酸塩と、吸入ステロイド剤のフルチカゾンプロピオン酸エステルとの配合剤です。この二薬を併用することによって、気管支喘息の主要病態である気管支炎と狭窄に対して、より簡便かつ確実に効果を発揮します。
 効能・効果は、気管支喘息で、通常、本剤100ディスカス吸入を1日2回吸入投与し、症状に応じて、250又は500ディスカスを1日2回吸入させます。
 検査値異常を含む副作用は、17%に見られ、嗄声、口腔カンジダ症等であり、重大な副作用としては、ショック、アナフィラキシー様症状、血清カリウム低下等が見られることがあります。

icon 高脂血症治療薬:エゼチミブ

 次に、小腸コレステロールトランスポーター阻害の高脂血症治療薬:エゼチミブについてお話しします。

エゼチミブの構造式

 この薬は、1994年、米国において創薬された世界最初の小腸コレステロールトランスポーター阻害剤です。小腸における胆汁性および食事性のコレステロールの吸収を選択的に阻害することにより、血中のコレステロールを低下させます。現在世界90カ国以上で承認されております。
 効能・効果は、高コレステロール血症、家族性の高コレステロール血症及び、ホモ接合体性シトステロール血症です。通常、1回10mgを1日1回、食後経口投与します。副作用は19%に見られ、便秘、発疹、下痢、腹痛等であり、臨床検査値異常が12%に見られます。重大な副作用としては、過敏症、横紋筋融解症等の見られることがあります。

icon 大腸癌治療薬:ベバシズマブ(遺伝子組み換え型)

 次に、大腸癌治療薬:ベバシズマブ(遺伝子組み換え型)についてお話しします。

ベバシズマブの構造式

 この薬は、マウスの抗血管内皮増殖因子(VEGF)のモノクローナル抗体を基にヒト化した抗VEGFモノクローナル抗体です。VEGFは血管新生の主要な調節因子であり、腫瘍の増殖・転移に関与しています。この薬は、VEGFと選択的に結合して、その伝達経路を遮断し、VEGFの腫瘍組織での血管新生を抑制します。
 効能・効果は、治癒切除不可能な進行・再発の結腸・直腸癌です。他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常1回5mg/kg又は10mg/kgを点滴静注いたします。なお、投与間隔は2週間以上空けることとされております。副作用は、他の抗悪性腫瘍剤の併用で全例に見られ、好中球・白血球の減少、悪心、食欲不振、神経毒性等であり、重大な副作用としては、ショック、アナフィラキシー様症状、消化管穿孔、出血等が見られることがあります。

 

提供 : 株式会社スズケン



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