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<スズケンDIアワー> 平成20年6月19日放送内容より スズケン

話題の新薬2008-(1)


横浜市立大学大学院病態制御内科学 教授
梅村 敏

icon 慢性腎疾患を合併する高血圧の治療

 次にイルベサルタンのエビデンスが多い慢性腎臓病(CKD)とその代表格である糖尿病性腎症について述べます。日本高血圧学会高血圧治療ガイドラインにも慢性腎疾患を合併する高血圧では、ファーストチョイスとしてARBとACE阻害薬が強調されています。

慢性腎疾患を合併する高血圧の治療計画

糖尿病性腎症の進展ステージ概念および臨床試験との相関

 糖尿病性腎症は第1期から第5期に分類されます。正常アルブミン尿の腎症前期(第1期)と、これに続く微量アルブミン尿、すなわち、1日30〜300mgのアルブミン尿が出る早期腎症(第2期)で、IRMA 2試験はこの第2期の患者さんを対象としています。次いで、蛋白尿が出現するが、GFRはほぼ正常範囲の顕性腎症前期(3期a)とGFRが低下する顕性腎症後期(3期b)です。さらにGFRが著明に低下する腎不全期(第4期)です。今回のIDNT試験ではGFRが低下した群、すなわち第3期bと腎不全期の患者群を対象としています。
 これら糖尿病性腎症はステージの進行に伴い、心血管疾患による死亡率が上昇することが示されており、その進行抑制の重要性がわかります。
 CKDの進行、すなわちGFRの低下速度は、降圧薬治療により到達した血圧値とよい相関が有ることが証明されています。ガイドライン上も130/80mmHg未満が降圧目標で、特に蛋白尿が1g以上の患者では125/75mmHg未満への降圧目標値が設定されています。

 

提供 : 株式会社スズケン



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