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<スズケンDIアワー> 平成20年6月26日放送内容より スズケン

医薬品・医療機器等安全情報―最近の話題(12)


NTT東日本関東病院 薬剤部長
折井 孝男

 非麦角系ドパミンアゴニストである塩酸プラミペキソール水和物、塩酸ロピニロール及び塩酸タリペキソールについては、以前より突発的睡眠等がみられることがありました。このような突発的睡眠等がみられることから、自動車の運転等、危険を伴う作業に従事しないよう注意する旨を添付文書の使用上の注意に記載し、注意喚起をしてきました。しかしながら、これらの非麦角系ドパミンアゴニスト服用中に自動車の運転を行い、突発的睡眠等により自動車事故を起こした事例が報告されました。このようなことから、患者に対する説明を更に徹底するために、使用上の注意の改訂指示等が行われましたので、その安全対策について紹介します。

icon 使用上の注意の改訂指示等の経緯

 経緯について説明します。

非麦角系ドパミンアゴニスト

 塩酸プラミペキソール水和物、塩酸ロピニロール及び塩酸タリペキソールは、非麦角系ドパミンアゴニストと呼ばれる抗パーキンソン剤であり、「パーキンソン病」を効能・効果として、それぞれ、塩酸プラミペキソール水和物は平成16年1月、塩酸ロピニロールは平成18年12月及び塩酸タリペキソールは平成8年6月から販売が開始されています。
 塩酸タリペキソールについては、販売開始より使用上の注意の「一般的注意」の項目に「眠気等がみられることがあるので、自動車の運転等危険を伴う作業に従事させないよう注意する」旨を記載して、医療関係者に注意喚起を行っていました。その後、平成14年2月、欧州医薬品庁(EMEA)の医薬品委員会(CPMP)が、ドパミンアゴニストによる突発的睡眠に関する調査報告をとりまとめました。
(http://www.emea.europa.eu/pdfs/human/press/pos/057802.pdf)

非麦角系ドパミンアゴニストの使用に際して

 我が国においても平成15年3月に塩酸タリペキソールの使用上の注意の「重大な副作用」の項目に「突発的睡眠」を追記するとともに、「重要な基本的注意」の項目に「突発的睡眠等がみられることがあるので、自動車の運転等危険を伴う作業に従事させないよう注意する」旨を追記して、注意喚起を行ってきました。また、塩酸プラミペキソール水和物及び塩酸ロピニロールについては、販売開始時より使用上の注意の「警告」の項目に「本剤服用中には、自動車の運転等危険を伴う作業に従事させないよう注意する」旨を記載するとともに、「重要な基本的注意」の項目に「患者には本剤の突発的睡眠及び傾眠等についてよく説明し、自動車の運転等危険を伴う作業に従事させないよう注意すること」及び「重大な副作用」の項目に「突発的睡眠等」を記載し、医療関係者に注意喚起が行われてきました。しかしながら、これらの非麦角系ドパミンアゴニスト服用中に自動車を運転し、突発的睡眠等により自動車事故を起こした症例が報告されていることから、これらの服用中に自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業に従事しないよう患者への説明を更に徹底するため、関係企業に対し、平成20年2月12日に使用上の注意の改訂指示等が行われました。

 

提供 : 株式会社スズケン



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