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<スズケンDIアワー> 平成20年8月7日放送内容より スズケン

帯状疱疹治療薬ファムシクロビル


東京慈恵会医科大学附属青戸病院皮膚科 教授
本田 まりこ

icon はじめに

 2008年6月13日に抗ヘルペスウイルス薬のファムシクロビル(商品名:ファムビル)が薬価収載され、7月1日に発売されました。適応は「帯状疱疹」で、用法・用量は「成人に1回500mgを1日3回投与」となっています。帯状疱疹治療薬としては、これまでにアシクロビル、バラシクロビル、ビダラビンなどの抗ヘルペスウイルス薬が使用されております。このうち経口薬は、アシクロビルとバラシクロビルのみが使用可能でありましたが、ファムシクロビルの発売により帯状疱疹の治療の選択肢が一つ増えたことになりました。
 今回、ファムシクロビルの特徴およびこのたび承認された追加第III相二重盲検比較試験結果について述べさせていただきます。

icon ファムシクロビルの作用機序

 ファムシクロビルは、1985年よりBoyd等により開発された新規化合物で、経口投与後速やかにペンシクロビルに代謝され、単純ヘルペスウイルス1型、2型及び水痘・帯状疱疹ウイルスに対し抗ウイルス活性を示します。ファムシクロビルは77%が生物学的に利用可能で、腸および肝臓でペンシクロビルに急速に転換されます。ペンシクロビルはウイルスチミジンキナーゼによって一リン酸へ転換され、それが次に細胞キナーゼによってペンシクロビル二リン酸、ペンシクロビル三リン酸へ転換され、これがウイルスDNAポリメラーゼを阻害いたします。また、ペンシクロビルはアシクロビルと比較し、in vitro においてより短い時間で抗ウイルス作用を発現し、細胞内半減期が9.6時間と長いことより長時間にわたり作用が持続します。主に腎臓より排泄されます。臨床的には、帯状疱疹患者に対して水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑制することにより、皮疹の改善を促進し、疼痛を軽減する効果が期待されており、英国、米国を含め70ヵ国以上で帯状疱疹及び単純疱疹治療薬として承認されております。

 

提供 : 株式会社スズケン



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