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<スズケンDIアワー> 平成20年8月7日放送内容より スズケン

帯状疱疹治療薬ファムシクロビル


東京慈恵会医科大学附属青戸病院皮膚科 教授
本田 まりこ

icon ファムシクロビルの安全性評価について

有害事象・副作用

 投与開始日から29日後までの期間に発現した有害事象について、ファムシクロビル群では関連あり34件、関連なし112件であり、アシクロビル群では関連あり47件、関連なし146件でありました。なお、追跡期間中(30日後以降)に発現した有害事象はファムシクロビル群18件、アシクロビル群27件であり、いずも治験薬との因果関係は関連なしと判定されました。
 投与開始日から15日後における有害事象は、ファムシクロビル群では233例中85例(36.5%)121件、アシクロビル群では238例中101例(42.4%)167件認められました。
 副作用は、ファムシクロビル群では233例中25例(10.7%)33件、アシクロビル群では238例中36例(15.1%)47件認められましたが、有害事象及び副作用の発現率に関し両群間に統計学的な有意差は認められませんでした。両群とも鼻咽頭炎、頭痛、接触性皮膚炎、胃不快感が2%以上の症例に認められた。その他、ファムシクロビル群ではアラニン・アミノトランスフェラーゼ増加、血中クレアチンホスホキナーゼ増加及びリンパ球形態異常が2%以上の症例に認められ、アシクロビル群では軟便、上気道の炎症、下痢及び白血球数増加、傾眠が2%以上の症例に認められました。
 治験期間を通じて死亡例はなく、その他の重篤な有害事象が、ファムシクロビル群では2例2件(疼痛増悪、脊椎圧迫骨折)、アシクロビル群では1例1件(疼痛増悪)認められましたが、全て治験薬との因果関係は否定されました。
 本剤は帯状疱疹に対し1回500mg1日3回を1週間内服しますが、バラシクロビルと同様、腎臓で主に排泄する薬剤であるため、腎機能障害患者さんや高齢者で体重40kg以下の患者さんでは、用量を減量する必要があります。しかし、用量が倍量必要なバラシクロビルほど脳症などの副作用は少なく、老人に優しい薬と思われます。またプロベネシドを除いて、併用薬禁止薬もありません。本剤は2剤目の新有効成分を有する経口抗ウイルス薬であり、帯状疱疹治療の選択肢を広げることと思われます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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