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<スズケンDIアワー> 平成20年9月4日放送内容より スズケン

関節リウマチ治療薬 アダリムマブ


東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター 教授
山中 寿

icon はじめに

 本日は、4月に関節リウマチの効能で承認され、6月に発売されたヒト型ヒト抗TNFαモノクロナル抗体アダリムマブ(商品名:ヒュミラ)について紹介します。 アダリムマブは遺伝子組換え技術を利用して作られたヒト型モノクロナル抗体で、米国及び欧州においては、関節リウマチ治療薬として、それぞれ2002年及び2003年に承認されました。その後、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、クローン病、乾癬、若年性特発性関節炎の適応が承認され、現在、世界75カ国で使用されています。本邦では2008年4月に関節リウマチの承認が得られ、それ以外の疾患についても開発が進められています。
 まず、アダリムマブについて話をする前に、関節リウマチと最近の治療法について紹介します。

icon 関節リウマチの病態と最近の治療法

 関節リウマチは、全身の関節炎を主体とする慢性の進行性炎症性疾患で、次第に関節が破壊され、寝たきりを余儀なくされることもある恐ろしい病気です。

RA患者の関節に及ぼすTNFの影響

 その病態形成にはTNFαという炎症性サイトカインが大きな役割を果たしており、実際、TNFαは関節破壊や骨破壊に直接かかわっています。
 関節リウマチの治療薬は、症状を軽減することを目的として投与する薬剤と、関節破壊の進行を止めることを目的として投与する薬剤があります。前者には、炎症反応による痛みや腫れを軽減するために使用される非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)と副腎皮質ステロイドがあります。後者に属する薬剤としては、抗リウマチ薬(DMARDs)と近年開発された生物学的製剤があります。DMARDsは、NSAIDやステロイドとは異なり、直接炎症反応を抑制する作用はなく、十分な効果発現までには1〜3ヵ月必要ですが、一旦効果が認められると効果が持続します。DMARDsの中で最も汎用されているのはメトトレキサートです。東京女子医大膠原病リウマチ痛風センターに通院中の患者さんの70%近くがメトトレキサートにより治療を受けています。しかし、非常に関節炎の強い患者さんにおいてはメトトレキサートの効果も十分ではありません。

 

提供 : 株式会社スズケン



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