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<スズケンDIアワー> 平成20年9月18日放送内容より スズケン

医薬品・医療機器等安全情報・最近の話題(13)


NTT東日本関東病院 薬剤部長
折井 孝男

icon 重篤副作用疾患別マニュアルの目的と進め方

 厚生労働省では、平成17年度から4年計画で「重篤副作用総合対策事業」の一環として、関係学会の専門家等の協力を得て、「重篤副作用疾患別対応マニュアル」の作成を進めています。

重篤副作用総合対策事業の目的

 この「重篤副作用総合対策事業」の目的として、従来の安全対策は、医薬品に着目し、医薬品ごとに、その使用により発生した副作用を収集・評価していました。そして、添付文書の改訂等を通じて臨床現場に注意喚起する「警報発信型」、「事後対応型」が中心でした。しかし、(1)副作用は、臨床医の専門分野とは異なる臓器にも発生すること、(2)重篤な副作用の発生頻度は一般に低く、個々の臨床医によっては副作用に遭遇する機会が少ない場合があること。このようなことから、場合によっては発見が遅れ、重篤化することもあります。そこで、本事業では、従来の安全対策に加え、個々の医薬品に着目した対策から、医薬品の使用により発生する副作用疾患に着目した副作用対策の整備を行い、さらに、副作用発生機序解明研究等を推進することにより、事後対応でなく、予測・予防的な安全対策への転換を図ることを目的としています。

重篤副作用総合対策事業の進め方

 重篤副作用総合対策事業の進め方について、本事業は、平成17年度から次の3つの段階を踏まえて進めることとしています。
 第1段階としての「早期発見・早期対応の整備」については、重篤度等から判断して必要性の高いと考えられる副作用について、患者及び臨床現場の医師、薬剤師等が活用する判別法、治療法等を包括的にまとめたマニュアルを4年計画で作成・公表することにより、臨床現場における副作用の早期発見、早期対応を促進することとしています。
 第2段階の「予測対応の整備」としては、副作用症例の集積・解析等から得られるハイリスク患者群に関する知見をもとにマニュアルの改訂を行うこと。
 第3段階の「予防対応の整備」としては、リスク因子の解明と副作用の発生機序研究を推進し、臨床現場においてはハイリスク患者群への投薬を避け、また製薬企業においては副作用の発現を低減した新薬の開発を目指すとしています。

 

提供 : 株式会社スズケン



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