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<スズケンDIアワー> 平成20年10月2日放送内容より スズケン

話題の新薬2008-(2)


獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

icon 筋弛緩剤;ロクロニウム臭化物

 次に分極性麻酔用の筋弛緩薬;ロクロニウム臭化物についてお話します。

ロクロニウムの構造式

 この薬はオランダで開発されたマスキュラックスのステロイド骨格のA環のアセチル基を除去し、また4級アンモニウム基のメチル基をアリル基に換えた化学構造を持った筋弛緩薬です。この薬はマスキュラックスに比べて作用の発現が早く、しかも作用の持続時間がほぼ同等という特徴を持っています。1994年に米、英、オランダで承認され、現在世界188カ国で使用されています。効能・効果は、麻酔時の筋弛緩、気管挿管時の筋弛緩です。通常成人では挿管時に、0.6mg/kgを静脈内に投与し、術中必要に応じて0.1〜0.2mg/kgを追加投与します。持続注入の際には、1分あたり7μg/kgの投与速度で持続注入を開始します。なお、症状に応じて、適宜増減しますが、上限は0.9mg/kgまでとされています。なお、この薬はその作用及び使用法について熟知した医師のみが行うことと警告がなされています。副作用は、3.9%に見られ、臨床検査値の異常等です。また、重大な副作用としては、アナフィラキシー及びアナフィラキシー様症状、遷延性呼吸抑制、横紋筋融解症等の見られることがあります。

icon 緑内障治療薬;トラボプロスト

 次に緑内障の治療薬;トラボプロストについてお話します。

トラボプロストの構造式

 トラボプロストは米国において創薬されたPGF2α類縁物質で、眼圧降下作用に直接関与すると考えられているFP受容体に選択的に作用する、強力なアゴニストです。
 現在、世界101カ国で承認されています。効能・効果は、緑内障、高眼圧症で1日1回1滴を点眼します。副作用は22%に見られ、眼の充血、掻痒感、不快感等で、重大な副作用として虹彩の色素沈着が見られることがあります。

icon 勃起不全治療薬;タダラフィル

 次に勃起不全の治療薬;タダラフィルについてお話します。

タダラフィルの構造式

 タダラフィルは、選択的なPDE5阻害作用を有する化合物で、勃起不全治療薬として開発されました。食事の影響を受けず、36時間の有効性が認められ、2002年以降、世界106カ国で承認されております。効能・効果は勃起不全です。通常成人では、1日1回を性行為の約1時間前に経口投与します。十分な効果が得られず、忍容性が良好と判断された器質性又は混合性の勃起不全患者では、20mgまで増量することができます。禁忌は、この薬の成分に過敏の人、硝酸剤または一酸化窒素供与剤を投与中の患者、心血管系障害等を有する人等です。副作用は27%に見られ、頭痛、潮紅、ほてり等で、重大な副作用として過敏症の認められることがあります。

 

提供 : 株式会社スズケン



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