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<スズケンDIアワー> 平成20年11月6日放送内容より スズケン

男性における下痢型過敏性腸症候群治療薬ラモセトロン塩酸塩


弘前大学保健管理センター 教 授
佐々木 大輔

icon はじめに

 過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome, IBS)はRomeIIIで、「過敏性腸症候群は、腹部不快感または腹痛が、排便または便通の変化にともなって生じ、臨床像としては排便障害を呈する機能性消化管障害の一つである」と定義されています。定義からは機能性疾患であることが明示されています。ところが近年の研究からは器質性異常もあるとの報告が相次いでいますので、今後、IBSから幾つかの疾患が分離独立することも考えられます。

icon IBSの治療目標

 現在のところIBSの成因は不明です。よく、心理・社会的因子(ストレス)がIBS発症の原因と思われていますが、ストレスが発症の原因であるのは10%程度に過ぎません。
 さて、IBSをいかに治療するかということを述べたいと思います。
 まず、治療の目標ですが、症状にとらわれた対症療法に終始していてはなりません。安易に止痢薬や下剤を使うと、かえって病態を悪化させることもあります。また、消化管の機能異常の改善を治療目標に置いても治癒に至る訳ではありません。治療の目標は症状の消失ではなく、患者さんが満足できるレベルに症状を緩和し、症状のセルフコントロールができるようにすることであります。
 治療ガイドラインには幾つかありますが、ここでは厚生労働省研究班のIBSの診断・治療ガイドラインに沿って述べることとします。

 

提供 : 株式会社スズケン



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