帝京大学 名誉教授
清水 直容
横紋筋融解症の鑑別
今日は、横紋筋融解症(Rhabdomyolysis)の医薬品との関係についてお話させていただきます。

筋肉というのは体重の半分近くを占めています。筋細胞は、筋の繊維細胞とも言われ、骨格筋、平滑筋、心臓の筋肉の3種類がありますが、今回は骨格筋についての話です。骨格筋というのは運動筋ですが、そこに横紋筋融解症が起こるとどういう症状が出るか、からお話したいと思います。薬を飲んでいる人から、手足、肩、腰、その他の筋肉が痛む、手足が痺れる、力が入らない、全身がだるいなど、そして大事なことは、尿の色が赤褐色であると訴えられた時に横紋融解症を疑わなくてはならないわけです。
兆候としては、他人が見てわかるものという意味ですが、筋肉に触ってみると痛い、あるいは呼吸筋が多少傷害を受けると、息が苦しい、その後で腎臓についてもお話致しますけれども、多臓器不全というものを起こすこともあります。
そのような場合、検査として大事なものは、CK(クレアチニンキナーゼ)という酵素がありますが、これは非常に激しい運動をした後では、普通の正常な方でも増えるぐらいですが、高齢者で筋肉の量が減ってきますと、このCKの上昇も少なくなってくるのですが、大事なことは、CKは心臓からも出るものですので、心筋梗塞の場合にも高くなります。そういう場合にはCKの中のアイソザイムが、筋肉から出るものはMM、心筋から出るものはMBと呼ばれますが、それを調べれば、心筋梗塞の可能性が除外できるわけです。心筋梗塞はもちろん心電図をとれば、すぐわかるものではあります。
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