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<スズケンDIアワー> 平成20年12月11日放送内容より スズケン

話題の新薬2008-(3)


獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

 この番組では、新しく薬価収載された新薬の中から、特に注目される品目について解説しております。今回は2008年度第3回の新薬情報であります。

icon 中枢神経刺激薬;塩酸メチルフェニデート

 中枢神経刺激薬;塩酸メチルフェニデートについてお話いたします。

塩酸メチルフェニデートの構造式

 注意欠陥、多動性障害とは、主に幼児期から学童期にかけて見られる不注意、過活動及び衝動性を中核とした発達障害であります。従来、本症の治療には塩酸メチルフェニデート等の中枢神経刺激薬が用いられてまいりましたが、その作用機序は完全には解明されておりません。脳内のドパミンやノルアドレナリン等のトランスポーターに結合することによって、シナプス間隙におけるこれら神経伝達物質の濃度を増強させ、前頭部の脳機能を活性化させると想定されております。
 この薬は米国で開発され、浸透圧を利用した放出制御システムと錠剤外皮のコーティングによって効果持続性と速効性とが発揮されました。効能・効果は小児期における注意欠陥、多動性障害であります。通常、小児では18mgを初回用量、18ないし45mgを維持量として1日1回朝、経口投与いたします。増量が必要な際は1週間以上の間隔を空けて、1日量として9mgまたは18mgを増量いたします。臨床検査値を含む副作用は81%に見られ、食欲不振、初期不眠症などであり、重大な副作用としては、剥脱性皮膚炎、狭心症、悪性症候群などの見られることがあります。

icon 糖尿病治療薬;インスリンデテミル 遺伝子組み替え

 次に、糖尿病治療薬;インスリンデテミル 遺伝子組み替えについてお話します。

インスリンデテミルの構造式

 インスリンデテミルは従来のbasal insulinの様々な欠陥を補うべく開発され、インスリンに脂肪鎖を付加して、血漿中のアルブミンの結合を利用して作用の持続化を図った持効型インスリンであり、安定した吸収が得られる溶解型です。作用時間もNPHインスリンより長く、1日1回投与でほぼ1日持続します。
 効能・効果は、インスリン療法が適応とされる糖尿病であり、通常、成人では初期は1日1回4ないし20単位を注射します。注射時刻は夕食前、または就寝前のいずれでも可で、投与量は患者の症状及び検査所見により適宜増減します。副作用は注射部位の反応などであり、重大な副作用としては低血糖、アナフィラキシーショック、血管神経性浮腫などの見られることがあります。

 

提供 : 株式会社スズケン



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