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<スズケンDIアワー> 平成20年12月18日放送内容より スズケン

アレルギー性鼻炎点鼻治療薬 モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物


北里研究所病院 耳鼻咽喉科部長
橋口 一弘

icon モメタゾン点鼻液の特徴

 モメタゾン点鼻液について解説したいと思います。まず本剤の作用機序ですが、アレルギーに重要であるとされているTh2細胞の分化を抑制、さらにTh2細胞からIL-4,IL-5産生の抑制、IgE抗体産生抑制、肥満細胞から抗原誘発によるヒスタミンの遊離やロイコトリエン産生抑制、好酸球浸潤抑制、などアレルギー性鼻炎の感作から症状発現に至る過程における重要なエフェクター細胞に抑制的に働くことにより、アレルギー性炎症を抑え、臨床効果を発揮すると考えられています。
 次にモメタゾン点鼻薬の臨床効果について紹介いたします。まず国内第II相試験の結果を示します。

通年性アレルギー性鼻炎患者の各鼻症状に対するモメタゾンの改善度

 この試験は通年性アレルギー性鼻炎患者を対象として、プラセボとの比較をしていますが、投与2週後の検討でくしゃみ、鼻汁、鼻閉、鼻のかゆみの4症状を有意に改善しました。

通年性アレルギー性鼻炎患者のモメタゾンの臨床効果

 また日常生活の支障度などを加えて検討した全般改善度では、中等度改善以上の改善率をみると、プラセボが40%であったのに対し、本剤は81%と著明な改善効果を示しました。
 つぎに海外での臨床成績を示します。

中等症〜重症の通年性アレルギー性鼻炎患者のTNSSの推移

 中等度から重症の通年性アレルギー性鼻炎患者を対象に、フルチカゾンとの比較をした、多施設で行われた大規模試験では、投与2週目でプラセボと比較し有意の症状改善が認められ、以後12週間継続投与していますが、症状の増悪は認められていません。さらに本剤はフルチカゾンと同等の症状抑制効果を示しておりました。

季節性アレルギー性鼻炎患者のTNSSに対するナゾネックスの臨床効果

 また、季節性アレルギー性鼻炎患者を対象とし、第二世代抗ヒスタミン薬との比較をした試験では、投与4日目から有意に症状が改善し、第二世代抗ヒスタミン薬よりも臨床効果が良いことが示されています。
 長期連用試験の結果では、24週間の投与ではアレルギー性鼻炎の鼻症状に対する効果は減弱することなく、重大な有害事象、離脱症状、リバウンドなどは認められなかったという成績が示されています。また1年間の使用においても鼻粘膜の上皮細胞の萎縮などは見られておりません。
 本剤の鼻腔内投与時の全身への吸収性はきわめて低いことが示されており、そのため1年間の長期投与においても視床下部・下垂体・副腎皮質系に影響が見られませんでした。

 

提供 : 株式会社スズケン



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