→ 番組表はこちら
→ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成21年1月1日放送内容より スズケン

抗てんかん薬 ラモトリギン


静岡てんかん・神経医療センター 院長
藤原 建樹

icon ラモトリギン使用上の留意点

 ラモトリギンの最も重篤な有害事象はスティーブン・ジョンソン症候群などの重症発疹の発現であり、とくにバルプロ酸との併用でリスクが高まります。海外では初期用量が引き下げられ、緩やかな漸増法に変更された結果、重症薬疹の発現は減っています。改訂された海外では初期用量に準じてバルプロ酸服用中のてんかん患者102例を対象に、成人は12.5mg/日、小児は0.15mg/kg/日を初期用量として、漸増法を用いて安全性を検証したところ発疹の発現率は2.9%であり、これまでの国内臨床試験での発現率よりも低下していました。幸い、この試験ではスティーブン・ジョンソンの発現はありませんでした。バルプロ酸と併用する場合でも初期用量に注意することで、薬疹のリスクを減らすことができます。薬疹の出現はほとんどが最初の2ヵ月です。この間は十分な観察が必要です。

icon 小児における臨床試験成績

各種発作型に対する有効性

 こどもの難治てんかんに対するラモトリギンの併用療法に関する欧州の多施設共同臨床試験によると、全般発作にも部分発作にも有効であり、3分の1の症例では発作が50%以上減少していました。ラモトリギンのスペクラムの広さが示されています。とくに欠神発作、脱力発作に対する高い有効性が注目されます。また、難治てんかんの代表格であるLennox-Gastaut 症候群169例に対するラモトリギンの有効性についてのプラセボー対照二重盲検試験(以下、RCT)によれば、ラモトリギン群の発作減少率は33%とプラセボー群の16%に対して有意に発作減少効果が優れ、本症候群に対する有効性が認められました。

Rate of more than 50%reduction in seizere frequency

 ゾニサミドを対照とした国内での小児第V相単盲検比較試験によりますとラモトリギンの部分てんかんに対する効果はゾニサミド群と同等でしたが、全般てんかんに対してはラモトリギン群が有意に優れていました。この試験ではLennox-Gastaut に対する有効性についても評価しています。ラモトリギン群はゾニサミド群より有意に発作減少効果が優れており、とくに転倒発作に対する効果が優れていました。本邦でもLennox-Gastaut への有効性が確認されたと言えます。抗てんかん薬がときに注意力や行動障害を悪化させることはよく知られているが、この試験では逆にラモトリギン群での行動面での改善が有意に認められています。

 

提供 : 株式会社スズケン



前項へ 1 2 3 次項へ