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<スズケンDIアワー> 平成21年1月8日放送内容より スズケン

緑内障治療点眼薬 タフルプロスト


岐阜大学大学院眼科学 教授
山本 哲也

icon プロスタグランジン製剤の薬効比較

 さて、今回新登場のタフルプロストは、国産初の本格的プロスタグランジン関連薬であり、先ほど述べた通り、強力なFP受容体結合力を示し強い眼圧下降効果に特徴があります。現在まで1日1回点眼可能なプロスタグランジン関連薬として、ラタノプロスト、トラボプロストが臨床で使用されていましたが、そこに、タフルプロストが加わることになりました。

プロスタグランジン関連薬の構造式

 これらの薬物を比較してみましょう。臨床医から見た場合、眼圧下降効果、副作用、使い心地が大切な要素となります。タフルプロストの緑内障患者における使用報告が少ないので、今後とも十分な検討が必要ではありますが、現時点で知られていることを中心にお話します。
 タフルプロストのヒトFP受容体に対する親和性はラタノプロストの約12倍です。それだけに強力な眼圧下降効果が期待されるのですが、実際の臨床例における眼圧下降効果はどうでしょうか。国内で行われた最長52週のタフルプロスト点眼液の開放隅角緑内障と高眼圧症を対象とした1日1回、1回1滴、朝両眼点眼の臨床試験成績が出ています。

タフルプロストによる眼圧下降

 これはオープン試験ですが、眼圧は投与開始後の初回測定時点である4週から52週の全投与期間にわたって有意に下降しています。投与前平均眼圧は21.7mmHgですが、眼圧下降量は4.9から5.7mmHgと大きく下降し、比較的安定していました。眼圧下降率で見ますと22.2%から25.7%と単剤投与で多くの症例でいわゆる目標眼圧が達成できる可能性が示唆されています。なお、目標眼圧とは、緑内障を進行させないために必要な眼圧のことで、個々の症例に関しては経過観察後に経過を振り返る以外に決定のしようがないものです。しかしながら、眼圧下降率を20%あるいは30%以上とすると多くの症例で視野の進行が停止することから、これが当初の治療目標とされることが多いようです。平均眼圧下降率が常に20%を超えているというのは緑内障治療薬として大きな意味を持つわけです。

 

提供 : 株式会社スズケン



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