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<スズケンDIアワー> 平成21年1月8日放送内容より スズケン

緑内障治療点眼薬 タフルプロスト


岐阜大学大学院眼科学 教授
山本 哲也

icon タフルプロストの副作用

 タフルプロストとラタノプロストとの4週間投与の比較試験では、眼圧下降の大きさに有意差はなく、両薬剤ともに十分な眼圧下降が認められました。

タフルプロスト点眼による副作用

 この比較試験では、副作用の検討もなされており、結膜充血、点状表層角膜炎などが認められています。しかしながら、臨床的に重篤なものは少ない様に思います。プロスタグランジン関連薬物特有の睫毛や眼瞼の変化は多くの症例において長期間の点眼で出てくると思われますが、現在のところ、従来から使用されてきたプロスタグランジン関連薬であるラタノプロスト、トラボプロストに認められていたものと質的、量的に大きな相違があるようには思えません。副作用に関しては、勿論、今後とも注意してみていかなくてはいけません。

icon タフルプロスト使用上の留意点

 タフルプロストは、日本人患者に使用することを前提として日本で開発されたため、日本人に多い正常眼圧緑内障に対する効果がすでに検討されています。

タフルプロストによる眼圧下降率の分布

 それによりますと、無治療時眼圧が17.7mmHgの症例群において、平均4.0mmHg(眼圧下降率22%)の眼圧下降が認められており、20%以上の眼圧下降率62.5%の症例に認めたとされています。こうしたことから、原発開放隅角緑内障、正常眼圧緑内障など多くの緑内障症例に使用できるものと思います。
 言うまでもなく、新薬が出た場合にはその効果と副作用を実際の症例でじっくり観察する必要があります。点眼薬は眼および周囲組織だけに副作用が出るのではありません。点眼後、眼の表面から鼻涙管を通って鼻に抜け、全身的に副作用を生じる可能性があることは、代表的な緑内障治療薬のひとつである交感神経β遮断薬ではよく知られています。ただ、タフルプロストに認められる副作用の多くは軽症で済むものが大多数であると予測されます。以上から、タフルプロストは多くの緑内障症例に使用できるものと思われます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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