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<スズケンDIアワー> 平成21年1月22日放送内容より スズケン

排卵誘発剤フォリトロピンベータ


帝京大学医学部附属溝口病院産婦人科 教授
西井 修

 本日は、遺伝子組換えヒト卵胞刺激ホルモン製剤フォリトロピンベータ(商品名フォリスチム注)300IUと600IUのカートリッジ製剤が、昨年(2008年)10月に発売されましたので、ご説明いたします。

フォリスチム注300IU/600IUカートリッジ

icon フォリトロピンベータの効能・効果

 フォリトロピンベータは、リコンビナント技術で製造されたヒトFSH製剤であり、純度は99%以上で、FSH作用を特異的に示します。
 適応は、体外受精などの生殖補助医療を目的とした「複数卵胞発育のための調節卵巣刺激」と、「視床下部-下垂体機能障害に伴う無排卵及び希発排卵における排卵誘発」です。なお、フォリトロピンベータ注50及び75、フォリトロピンベータ注300及び600IUカートリッジは、「視床下部-下垂体機能障害に伴う無排卵及び希発排卵における排卵誘発」の効能・効果に使用した場合に限り、保険適応となっています。

フォリスムと尿由来ゴナドトロピンの違い

 卵胞刺激ホルモンFSHは糖たんぱく質ホルモンで、たんぱく質部分の不変部分と変動部分の糖鎖からなります。分子構造が若干異なる多数の分子腫 イソホルモンが存在し、受容体結合能や生物活性に影響を与えます。一般に生殖年齢女性のFSHのイソホルモン分布は、閉経後女性に比べて塩基性側に分布していることが知られていますが、フォリトロピンベータのイソホルモン分布は、閉経後女性の尿から製造される尿由来FSHに比べて、塩基性側のイソホルモンの含有量が多く、生殖年齢の女性の下垂体FSHに近いと考えられます。
 また、従来から使用されている尿由来ゴナドトロピンには、尿由来たんぱく等の不純物が含まれていること、原料が限られ収集に限界があること、ロット間にバラツキがあるなど多くの問題があります。一方、これらを解決するため開発されたフォリトロピンベータは、ヒト尿由来ゴナドトロピンと違って、たんぱく等の不純物を含みません。また、ロット間にバラツキが少ないうえに、原材料調達の制限がなく、製剤の安定供給が可能となっています。

 

提供 : 株式会社スズケン



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