帝京大学 名誉教授
清水 直容
はじめに
今日はHIT(ヘパリン・インデュースト・スロンボサイトぺニア:ヘパリン起因性血小板減少症)のお話をさせていただきます。ヘパリンというのは、もう何十年も使われており、なぜ今ごろと言われるかも知れませんが、昨年(2008年)6月に厚労省の安全性情報にヘパリンナトリウムについて、その安全性情報を収集する、あるいはその情報の提供を徹底する、さらに品質を管理し原料を精製し、ロットごとに不純物が含まれていないか確認をといった指示がありました。また、最近多くの論文が出ております。そのほか、最近の透析学会の雑誌の小宮がリウマチで血液透析導入に入ったときのHITのことを紹介されております。HITには情報センターがあり、そこのホームページを開いていただければ全ての情報は得ることができます。
HIT診断のフローチャート
簡単にHITの病態をご紹介したいと思います。血小板が活性化されて溶液中の血小板がお互いに接着すると、血小板数は少なくなります。そして、凝固が亢進すると血小板が減少して動静脈の中に血栓ができるというものです。

診断にはフローチャートもあります。まず、血小板がヘパリンを使う前に測定されていなくてはいけないわけであります。血小板数というのは個人差がかなり大きいものですが、それが10万以下になっている場合には他の原因でも血小板減少症とするという規定がございます。また、使用前の値から50%以上減少した場合も血小板減少症ということになります。従ってHITの場合にはヘパリンを使用する前の血小板数を測定されている必要があります。
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