→ 番組表はこちら
→ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成21年3月26日放送内容より スズケン

高血圧治療用配合剤 バルサルタン・ヒドロクロロチアジド


手稲渓仁会病院総合内科 部長
浦 信行

icon ARB/利尿薬配合の意義

好ましい降圧薬の組み合わせ

 JSH2009が推奨する主要降圧薬の推奨2剤併用を示します。少量の利尿薬の使用頻度は低値にとどまっていますが、CCB、ACE阻害薬、ARBとの併用で優秀な降圧効果を示すため、十分な降圧の観点からはより積極的な使用が推奨されています。本来、レニン・アンジオテンシン(RA)系の活性亢進を来たす利尿薬とRA系抑制薬であるARBの併用は非常に利点が多いことがわかっています。

ARB/利尿薬の配合意義

 この両剤の併用で降圧効果は相乗的に増加します。また、利尿薬の血清K低下作用やインスリン感受性低下などの副作用は、ARBが相殺して利尿薬の副作用を出にくくします。最近ではわが国でも降圧薬の配合剤が使用可能となり、近日中にも新しい配合剤が新たに発売されます。

配合錠の降圧効果

 わが国で最も使用頻度の高いARBであるバルサルタンと、利尿薬のヒドロクロロチアジド(HCTZ)の配合剤が発売されますが、その降圧効果を見てみますと、非常に良好です。すなわち、バルサルタン80mgの投与では収縮期血圧は13mmHg低下しますが、これにHCTZの6.25mgとの配合剤で18mmHgの降圧を示し、HCTZの12.5mgとの配合剤では22mmHgの降圧を得ることが出来ます。この様に、この両者の併用は相乗的な降圧効果をもたらしますが、代謝系への影響に関しても好ましい組み合わせです。利尿薬は少量使用でも脂質代謝や糖代謝、血清K値や尿酸値への悪影響を考慮しなければなりません。

バルサルタンとHCTZ配合剤の代謝系への影響

 しかし、この両者の配合剤の52週間の長期投与でも代謝系の各指標はほとんど変化を示しません。ARBであるバルサルタンがHCTZの副作用を相殺したためです。したがって、ARBは第一選択薬として推奨されますが、ARB単剤で効果不十分の場合は少量の利尿薬はCCBと並んで第二選択の併用薬として推奨されます。

 

提供 : 株式会社スズケン



前項へ 1 2 3 次項へ