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<スズケンDIアワー> 平成21年4月30日放送内容より スズケン

透析患者の高リン血症治療薬 炭酸ランタン水和物


和歌山県立医科大学腎臓内科・血液浄化センター 教授
重松 隆

icon 透析患者とリン吸着剤

 今日は、透析患者の高リン血症治療薬;炭酸ランタン水和物についてお話します。まず、最初に高リン血症についてお話をしたいと思います。

腎性骨症の概念と変化

 リンは口から入って腸管で吸収され、腎臓を経由して尿として捨てられます。腎機能が低下した患者さんは、高リン血症を発症しやすくなります。高リン血症は、血管が石灰化や二次性副甲状腺機能亢進症を介して、生命に悪影響を及ぼすことが最近わかってきております。従って、高リン血症治療が必要となります。とくに腎機能が廃絶した透析患者では必須となります。

NKF-K/DOQIガイドラインforRODの意味

 では、なぜこの炭酸ランタン水和物のような治療薬が必要になるかですが、食事のリンはタンパク質と一緒になっています。タンパク質の摂取を制限すると、リンを入ることを抑制することができます。しかし、タンパク質はとても重要な栄養素です。栄養失調になっては大変ですので制限がむずかしいです。

透析療法におけるリン除去

 透析患者さんにおける厳しい食事制限というのは、難しい部分があり、透析でリンが取れればよいと考えられます。現在では人工透析(いわゆる血液透析)は週3回、1回4時間ぐらいで行われています。この透析による除去は、ちょっと不十分です。また、腹膜透析というものもあります。これは24時間、常時にわたる透析ですが、これもリンの除去に関しては効率という点で、不十分な部分があります。しかし、タンパク制限はできない、また、リンを透析で除去できないとなると、どうしても摂取したリンの吸収を抑える薬が必要になってきます。これが、いわゆるリン吸着剤というもので、本日、お話するこの炭酸ランタン水和物は、このリン吸着剤としての機能が期待される新薬です。リン吸着剤というのは、対象患者が経口的にリンを摂取しても高リン血症にならずにすむ効果があり、栄養も何とかバランスがとれていく、ということで良好な状態に患者さんを保つことができると期待されています。

 

提供 : 株式会社スズケン



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