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<スズケンDIアワー> 平成21年5月7日放送内容より スズケン

多発性骨髄腫治療薬 サリドマイド


虎の門病院血液内科 部長
谷口 修一

icon サリドマイドの副作用

 サリドマイド使用の最大の問題点は前に述べました催奇形性ですがそれ以外の副作用として注意を要するのが、末梢神経障害、好中球減少(血小板減少)、深部静脈血栓が知られています。国内第II相臨床試験でみられた主な副作用は、眠気、便秘、口内乾燥等でした。末梢神経障害については投与期間が12ヵ月を超えると、70%の患者で出現すると言われています。発現後早期に休薬すれば回復することが多いものの、中止せずに継続すると不可逆的となることがあるので注意を要します。白血球減少(好中球減少)は海外では3〜15%の頻度と報告されていますが、日本人では40%、重度の白血球減少も10%と報告されています。投与開始直後は、週1回の経過観察が必要と思われます。深部静脈血栓は上記国内の国内第II相臨床試験では発症しておらず、海外よりも発症が少ない可能性はありますが、FDPやDダイマー上昇は30%前後でみられています。高齢・肥満・合併症・腫瘍量が多い・深部静脈血栓の既往歴があるに該当する場合は発現するリスクが高く、デキサメタゾンや化学療法剤との併用の場合はアスピリンによる予防措置が必要とされています。

icon サリドマイド被害者会いしずえのメッセージから

 最初に述べたとおり、サリドマイドの催奇形性は忘れてはならない副作用です。わが国の承認薬は、TERMS(thalidomide education and risk management system)という教育・安全管理システムにより管理・運営されますが、処方する医師も患者もその家族もその責任において二度とサリドマイドによる薬害を出してはならないことを肝に銘ずるべきです。最後にサリドマイド被害者会のいしずえサリドマイド福祉センターからのメッセージを以下に紹介して私の話を終わります。

いしずえのメッセージ

 

提供 : 株式会社スズケン



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