→ 番組表はこちら
→ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成21年5月21日放送内容より スズケン

新薬の薬価算定根拠(26)


日本大学薬学部薬事管理学 教授
白神 誠

icon ノーベルバール静注用とタイロゲン筋注用の薬価算定根拠

ノーベルバール静注用の薬価算定根拠

タイロゲン筋注用の薬価算定根拠

 次は、ノーベルバール静注用です。有効成分は、フェノバルビタールで、ノーベルファーマの開発です。フェノバルビタールは抗けいれん作用を有し、「新生児けいれん、てんかん重積状態」を効能・効果とします。同様の効能・効果等を持つ類似薬がないことから、原価計算方式により算定が行われました。営業利益率は、平均的な営業利益率19.2%とされました。
 次は、タイロゲン筋注用です。有効成分は、遺伝子組換えのヒトチロトロピンアルファで、佐藤製薬の開発です。ヒトチロトロピンアルファは甲状腺由来細胞へのヨウ素摂取促進作用並びに甲状腺ホルモン及びTg産生促進作用を有し、「分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された患者における、放射性ヨウ素シンチグラフィーと血清サイログロブリン試験の併用又はTg試験単独による診断の補助」を効能・効果とします。同様の効能・効果等を持つ類似薬がないことから、原価計算方式により算定が行われました。営業利益率は、平均的な営業利益率19.2%とされました。

icon タプロス点眼液とメノエイドコンビパッチの薬価算定根拠

タプロス点眼液の薬価算定根拠

メノエイドコンビパッチの薬価算定根拠

 次は、タプロス点眼液です。有効成分は、タフルプロストで、参天製薬の開発です。タフルプロストは、房水流出促進作用を有し、「緑内障、高眼圧症」を効能・効果とします。補正加算のいずれの要件にも該当せず、効能・効果、薬理作用等が類似する外用剤が既に3つ以上あることから、類似薬効比較方式(II)で算定が行われました。薬価の算定は、最も類似していると考えられるトラボプロストの製剤の薬価、過去10年間に薬価収載された類似薬の平均1日薬価、過去6年間に収載された類似薬の最低薬価を比較し、最も薬価の低かった、過去10年間に薬価収載された類似薬の平均1日薬価に合わせることとされました。
 次は、メノエイドコンビパッチです。成分は、エストラジオールと酢酸ノルエチステロンの配合剤で、あすか製薬の開発です。エストラジオールは卵胞ホルモン補充作用を、また酢酸ノルエチステロンは黄体ホルモン補充作用を有し、「更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)」を効能・効果とします。本剤はエストラジオールと酢酸ノルエチステロンの配合剤であることから、エストラジオールとノルエチステロンを比較対照薬に類似薬効比較方式(I)で算定が行われました。具体的には、エストラジオールの製剤である久光製薬のエストラーナテープとキッセイ薬品工業のエストラダーム貼付及びノルエチステロンの製剤である塩野義製薬のノアルテン錠とバイエル薬品のプリモルトNの1日薬価を合計して算定されています。また、本剤は、従来は内用薬のみであった黄体ホルモンをエストラジオール貼付剤に配合した製剤であり、子宮内膜増殖症等の発生の防止が容易になることが示されていることから、有用性加算(II)が適用されました。

 以上の9成分11品目は昨年(2008年)12月3日の中医協総会で審議され、同年12月12日に薬価基準に収載されました。

 

提供 : 株式会社スズケン



前項へ 1 2 3