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<スズケンDIアワー> 平成21年6月4日放送内容より スズケン

医薬品・医療機器等安全性情報最近の話題(16)-インフルエンザ罹患時の異常行動に対する注意とその基礎知識-


NTT東日本関東病院 薬剤部長
折井 孝男

icon インフルエンザの種類

インフルエンザウイルス

 インフルエンザウイルスの種類についてですが、インフルエンザの原因となるインフルエンザウイルスは、A型、B型、C型に大きく分類されます。このうち、大きな流行の原因となるのはA型とB型です。A型インフルエンザウイルスはさらに144種類もの型(亜型)に分けられます。そのうち、人の間でいま流行しているのは、A/H3N2(香港型)と、A/H1N1(ソ連型)の2種類です。これらのウイルスはさらにそれぞれの中で、毎年のように小さい変異をしています。
 B型インフルエンザウイルスは2種類(山形型、ビクトリア型)ですが、同様にその中でさらに細かい型に分かれます。これらのA/H3N2(香港型)、A/H1N1(ソ連型)、B型が同時期に流行することがあるため、同じシーズンの中でA型インフルエンザに2回かかったり、A型インフルエンザとB型インフルエンザにかかったりすることがあるのはこのためです。

季節性インフルエンザワクチンと期待されるプロトタイプワクチンの特徴

 インフルエンザワクチンを接種することで、インフルエンザによる重篤な合併症や死亡を予防し、健康被害を最小限に留めることができますが、100%近い効果を期待することはできません。また、残念ながら十分な効果が現れないこともあります。
 わが国のインフルエンザワクチンは、世界保健機関(WHO)が推奨したウイルス株を参考にして、前のシーズンの流行状況などからその年の流行の中心となるウイルスを予測して、毎年作られています。ワクチン接種による免疫の防御に有効なレベルの持続期間はおよそ5ヵ月間です。そのため、毎年流行シーズンの前(12月上旬頃まで)に接種することをお勧めします。

icon インフルエンザ予防の基本

インフルエンザ予防の基本

 予防の基本は、流行前にワクチンを接種することです。インフルエンザは、インフルエンザにかかった人の咳、くしゃみ、つばなどの飛沫と共に放出されたウイルスを、のどや鼻から吸い込むことによって感染します(「飛沫感染」)。また、インフルエンザは感染しやすいので、インフルエンザにかかった人が無理をして仕事や学校等へ行くと、急速に感染を広めてしまうことになります。
 インフルエンザが流行してきたら、特に高齢者や慢性疾患を抱えている人や、疲れ気味、睡眠不足の人は、人込みや繁華街への外出を控えることが望まれます。空気が乾燥すると、インフルエンザにかかりやすくなります。これはのどや鼻の粘膜の防御機能が低下するためで、外出時にはマスクを着用したり、室内では加湿器などを使って適度な湿度(50〜60%)を保つことが望まれます。

かかったら・・・

 また、インフルエンザにかかって、「せき」などの症状のある人は、特に、周りの人へうつさないために、咳エチケットとしてマスクを着用することが大切です。
 薬の使用にあたっての注意点についてですが、インフルエンザの治療に用いられる薬としては、抗インフルエンザウイルス薬があります。これは、医師がその必要性を判断して処方します。その他、インフルエンザウイルスには直接効果はありませんが、解熱剤やインフルエンザに合併する肺炎や気管支炎に対する治療として抗生物質等が使用されることがあります。

 

提供 : 株式会社スズケン



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