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<スズケンDIアワー> 平成21年6月18日放送内容より スズケン

血液透析患者におけるそう痒症改善剤 ナルフラフィン塩酸塩


東京女子医科大学東医療センター内科 教授
佐中 孜

icon ナルフラフィン塩酸塩の有効性と安全性

 続いて、ナルフラフィン塩酸塩の長期投与による有効性、安全性を検討するため52週間の長期投与試験が実施されております。
 対象は、抗ヒスタミン薬などの既存治療で効果不十分なかゆみを有する血液透析患者211例としてナルフラフィン塩酸塩5μg、症状に応じ、2.5μgへの減量も可とされております。これを原則夕食後に投与されました。

長期投与試験

 ナルフラフィン塩酸塩投与前に75.2mmであった平均VAS値は、投与2週目で51.0mm、投与12週目には39.4mmとほぼ半減し、投与52週目には30.9mmに改善しております。長期投与試験においても、ナルフラフィン塩酸塩投与終了後にVAS値の上昇が見られました。

プラセボとの二重盲検比較試験〜VAS変化量(患者背景、かゆみに対するベース治療薬別)

 副作用については、211例中103例、48.8%に発現し、主な副作用は、不眠、便秘、眠気、プロラクチン上昇などがありました。最も発現頻度が高かったのは不眠でしたが、治療開始後、比較的早期に発現し、70.7%は軽度にとどまっていました。減量・休薬せずに継続投与した症例では、2〜4週で回復する傾向が見られ、減量・休薬した症例でも、46.7%が治療継続可能でした。
 なお、連日投与によるナルフラフィン塩酸塩の未変化体及び代謝物の体内蓄積は認められませんでした。さらに、依存性について検討した結果、精神依存、身体依存を示す症例は一例も認められませんでした。
 以上の臨床試験の成績から、選択的κ受容体作動性経口そう痒症改善剤のナルフラフィン塩酸塩は、臨床的な有用性が高いと考えられ、血液透析患者のかゆみを改善するために広く用いられることを期待したいと思います。

 

提供 : 株式会社スズケン



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