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<スズケンDIアワー> 平成21年7月9日放送内容より スズケン

超速効型インスリンアナログ製剤 インスリングルリジン


JR東京総合病院内分泌代謝科 担当部長
山下 滋雄

icon 超速効型インスリン製剤の作用動態

グルリジン、リスプロ、速効型の作用動態

 日本人1型糖尿病患者15例を対象に0.2単位/kgをクロスオーバー法により単回皮下投与し、正常血糖クランプ法にて、グルリジン、リスプロならびに速効型インスリンの血清中インスリン濃度を測定した(二重盲検群間クロスオーバー比較試験)ところ、グルリジンは皮下投与後、リスプロならびにレギュラーインスリンに比べ速やかに吸収され、速やかに消失しました。グルリジンの速やかな作用発現と消失は生理的な追加インスリン分泌パターンにより近く、基礎インスリンであるグラルギンとの併用が血糖コントロールに有用であることが示唆されます。

肥満非糖尿病成人において・・・

 肥満症例による各種インスリン製剤の吸収の違いを検討した成績では、インスリン濃度においても、正常血糖クランプ法によって測定されたグルコース注入率においても、AUC(エリアアンダーザカーブ)の20%に到達するまでの時間が、リスプロよりも8分から10分速かったという結果もあります。

BMIにかかわらず・・・

 BMI25以上の肥満患者におけるクロスオーバー試験では、BMIが大きいほど、リスプロに比べてグルリジンは、より速やかに作用が発現しています。

 このように、グルリジンはこれまでの超速効型インスリンアナログ製剤よりもさらに速やかなインスリン濃度の上昇とインスリン作用発現が期待される製剤です。また、各食前のインスリン製剤を選択できるようになった背景には、安定した基礎インスリンを確保できる持効型インスリン製剤が供給されるようになったからでもありますが、現在主に使用されている持効型2種類のうちグラルギンと同じデバイスが使用できるというのも、この製剤の強みとなるかもしれません。
 いずれにせよ、発売間もなく、実際の使用感、使用成績等があまりありませんので、今後の使用成績や報告を注意深く見守っていきたいと思います。

 

提供 : 株式会社スズケン



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