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<スズケンDIアワー> 平成21年8月13日放送内容より スズケン

高血圧治療用配合剤テルミサルタン・ヒドロクロロチアジド


獨協医科大学 名誉教授
松岡 博昭

icon テルミサルタン・ヒドロクロロチアジド配合剤の特徴

 テルミサルタンはほかのARBとは異なって、PPARγを活性化させ、インスリン抵抗性を他のARBよりもより強く改善することが報告されています。一方、利尿薬は少量であってもインスリン抵抗性を悪化させる方向に働きますので利尿薬と組み合わせるARBとしてテルミサルタンは好ましいARBであると考えられます。事実、わが国で行われた臨床試験におきましても本配合剤による臨床検査値の異常はほとんど認められておりません。降圧作用に関しましてはARBの中でもテルミサルタンは半減期が最も長く、1日1回の投与で24時間安定した降圧効果を示すとされています。24時間血圧で降圧作用を検討した海外の成績ではテルミサルタンとヒドロクロロチアジドの併用は、他のARBとヒドロクロロチアジドの併用よりも早朝の時間帯での降圧効果に特に優れていることが報告されております。わが国における開発時の臨床試験におきましてはテルミサルタン40mgの単剤で十分な降圧が得られない本態性高血圧患者に対してテルミサルタン40mgとヒドロクロロチアジド12.5mgの配合剤が優れた降圧効果を示すこと、ならびにテルミサルタン80mgとヒドロクロロチアジド12.5mgの配合剤がより強力な降圧効果を示すことが明らかにされております。また、これらの配合剤では重篤な副作用も認められておりません。しかしながら、本配合剤が他のARBとヒドロクロロチアジドの配合剤よりも臨床的に優れているかどうかということにつきましては今後エビデンスを集積する必要があります。本配合剤はテルミサルタン単剤で十分な降圧が得られない症例によい適応になると思われます。添付文書には配合剤は第一選択薬としては用いないようにと記載されていますが、II度以上の高血圧や高リスク高血圧では積極的かつ厳格な降圧薬治療が必要であり、最初から併用療法を選択する場合がありますので個人的には症例により第一選択薬として用いてもいいのではないかと考えております。

 

提供 : 株式会社スズケン



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