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<スズケンDIアワー> 平成21年8月27日放送内容より スズケン

添付文書の中の副作用(20) 致死的有害事象をめぐって


帝京大学 名誉教授
清水 直容

 本日は、有害事象の報告例で、「死亡」という言葉が出てくるものについて、その因果関係の判定に少しは役に立たせたいというお話でございます。
 当然ながら、多くの臓器がその原因であるものは考えられます。
 例えば本年の日本内科学会で、医薬品による肝障害で死亡に至った例が1676例のうちで3.4%という報告もありましたが、本日はそのような背景因子を除外して、死亡、突然死、自殺という報告が来た場合を対象にしたいと思っております。当然ながらその背景因子を考えるのですが、きょうはそれには触れないことにいたします。

icon 有害事象報告例の記載内容

 09版JAPICには添付文書の副作用、重大な副作用欄というものを検索できます。そこには三つの有害事象報告例について、どのような記載があるかを、お話ししたいと思います。「死亡」というものを検索してみると669品目、「突然死」で検索しますと104品目、さらに「自殺」という有害事象名が出ているのは47品目もあります。
 医薬品が、例えばストレプトマイシンの出現により、結核による死亡がほとんどなくなり、現代の世界の健康に貢献していることは周知ですが、本日は医薬品による、先ほど申し上げました、「死亡」という、この残念な結果について真剣に考えたいと思います。
 米国でも、自殺はかなり多くあります。特に自殺した例というのは、米国の青少年の死因の第3位ということですし、日本でも毎年また毎月、自殺の例が報告されてくるわけですが、このうちで医薬品との因果関係については、現在のところ、全く公表されることはないのであります。
 そこで、幾つかの事例についてお話ししたいと思いますが、例えば本日お話しする医薬品がその特に重要という意味ではありません。全部触れるわけにいきませんので、ただ、二、三の事例としてお考えいただきたいと思います。

 

提供 : 株式会社スズケン



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