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<スズケンDIアワー> 平成21年9月3日放送内容より スズケン

第12回日本医薬品情報学会総会・学術大会から


九州大学病院薬剤部 教授
大石 了三

icon シンポジウムから

 今回は4つのシンポジウムを行いました。シンポジウム1「医療に活かす医薬品情報」は鹿児島大学病院の下堂薗権洋先生のオーガナイズです。

シンポジウム1

 まず、医薬品情報を有効に利用して医療に生かすための共有化について、2施設での取り組みも含めて提案いただきました。その後、感染制御、ICUならびに緩和ケア、それぞれの専門領域の先生に、薬剤師の活動と医薬品情報の利用について講演いただきました。チーム医療において薬剤師に一番期待されることはやはり薬に関することです。医薬品情報の収集と提供は欠かせませんが、さらに効率的な利用によって医療現場に生かされる医薬品情報となることが期待されます。
 東京大学の澤田康文先生オーガナイズのシンポジウム2「医薬品情報学研究のビジョンを語る」はユニークなシンポジウムとなりました。

シンポジウム2

 医薬品情報学は情報を創ることから収集・整理・評価・加工し、提供して結果を出すまで領域が広く、また他の多くの学問・学会とのオーバーラップがあるため、領域が非常に不明確です。このシンポジウムでは7名の先生が考える医薬品情報学を語っていただき、医薬品情報学のあり方および研究のあり方を模索するための協議が行われ、最後に日本医薬品情報学会ビジョン委員会の総括と医薬品情報学ならびに日本医薬品情報学会の今後の方向性についていくつかの提言がなされました。
 シンポジウム3「卒前における実践的医薬品情報教育」は福岡大学の二神幸次郎先生のオーガナイズで企画され、学部と病院でどのように医薬品情報活動に関する事前実習と実務実習を行ったらよいかについて、それぞれ3名のシンポジストから紹介ならびに提案がありました。

シンポジウム3

 また、米国ノースカロライナ大学の状況も報告されました。とくに病院では来年からいかに有効な医薬品情報活動の実習を行うかが大きな問題です。九州大学病院からは、50例の具体的な質疑応答をこなしていくことによって、業務に必要な確認事項、資料の調査方法、回答方法などに関する知識・技能を習得できる実習方法を紹介しました。また、より専門的な技能習得のための論文調査方法、批判的吟味を含めた論文内容の調査方法について、課題をもうけた実習を紹介しました。どのような病院においても、いかに医療現場で実践できるような医薬品情報活動に関する実習を行うことができるかが鍵になると思います。
 シンポジウム4「後発医薬品の医薬品情報を考える」はNTT東日本関東病院の折井孝男先生のオーガナイズです。

シンポジウム4

 最後のセッションにもかかわらず約100名の参加がありました。まず、後発医薬品先進国のアメリカからおこしいただいたMehta先生に基調講演をしていただきましたが、日本ではなぜ後発医薬品の医薬品情報提供にこだわるのか、すでに先発メーカーの十分な情報があり、他からも十分な情報を収集できるではないか、後発メーカーの情報提供者としてのMRはそのうち必要なくなるのではないか、との海外からの見方はごく当然のような感じを受けました。

 

提供 : 株式会社スズケン



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