獨協医科大学 名誉学長
原田 尚
この番組では、新しく薬価収載された薬剤の中から、特に注目される品目について解説しております。
抗酸菌症治療薬;リファブチン
まず、結核等の抗酸菌症治療薬;リファブチンについてお話ししたいと思います。

近年、我が国では、結核症の罹患率が減少しつつありますが、まだ人口10万人当たり20.6人、年間の発症患者数は2万6000人以上と言われ、これは大きな社会的問題であります。
この薬は、リファンピシンを改良して、すぐれた抗菌活性と理想的な薬物動態及び組織分布を示す化合物です。1992年以降、欧米35カ国以上でHIV感染症、結核症に対する適用が認可され、我が国でも昨年(2008年)薬価収載されました。
効能・効果は、結核症及びMAC症(マイクロバクテリウム・アビウムコンプレックス)を含む非結核性の抗酸菌症及びHIV感染症患者における播種性MAC症の発症抑制です。
結核症については、150〜300mgを1日1回、多剤耐性の結核症については300〜450mgを1日1回、MAC症を含む非結核性の抗酸菌症については、300mgを1日1回経口投与します。
副作用は34%に見られ、白血球の減少、尿の変色、悪心などであり、重大な副作用としては、白血球減少、肝機能異常、ショックなどの見られることがあります。
過敏性腸症候群治療薬;ラモセトロン塩酸塩
次に、下痢型の過敏性腸症候群治療薬;ラモセトロン塩酸塩についてお話しします。

過敏性腸症候群とは、器質的疾患を伴うことなしに、腹痛、腹部不快感や便通異常などの症状が長期間持続、または悪化・改善を繰り返す疾患です。この薬剤は、国内最初の選択的セロトニン5-HT3受容体拮抗剤であります。
効能・効果は、男性における下痢型の過敏性腸症候群です。通常、5㎍を1日1回、経口投与します。
副作用は28%に見られ、便秘、硬い便通などで、重大な副作用として、ショック、アナフィラキシー様症状、虚血性大腸炎などの見られることがあります。
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