→ 番組表はこちら
→ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成21年9月24日放送内容より スズケン

話題の新薬2009−(2)


獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

icon 悪性腫瘍治療薬;セツキシマブ(遺伝子組換え)

 次に、悪性腫瘍の治療薬セツキシマブ(遺伝子組換え)についてお話しします。

セツキシマブの構造式

 この薬剤は、世界初のヒト上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)を標的とするIgG1サブクラスのヒト/マウス・キメラ型モノクローナル抗体であります。
 EGFRは、上皮細胞などに発現が見られる膜貫通型の受容体であり、リガンドと結合してEGFRチロジンキナーゼが活性化され、細胞内シグナルを介して細胞増殖・分化に関与いたします。現在、世界71カ国で、結腸・直腸がんに適用とされております。
 効能・効果は、EGFRが陽性の治癒・切除不能な進行再発の結腸・直腸がんです。
 通常、初回は、表面積あたり400mg/㎡を2時間かけて点滴、2回目以降は250mg/㎡を点滴静注します。なお、間質性肺炎の既往のある患者、心疾患の患者では慎重に投与する必要があります。
 副作用は、他の抗がん剤と併用して、ざ瘡・発疹、食欲不振、皮膚乾燥などがあらわれることがあり、重大な副作用としては、重度のインフュージョン・リアクション、重度の皮膚症状等の見られることがあります。

icon β-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質;タゾバクタムナトリウム・ピペラシンナトリウム

 次に、β-ラクタマーゼ阻害剤を配合した抗生物質;タゾバクタムナトリウム・ピペラシンナトリウムについてお話しします。

タクバクタムナトリウム・ピペラシリンナトリウムの構造式

 この薬剤は、β-ラクタマーゼ阻害剤タゾバクタムとペニシリン系抗菌薬ピペラシリンを力価比1:8の割合で配合したもので、緑膿菌の異常株の発現が少ないという特徴があります。  効能・効果は、適用菌腫としては、ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌、腸球菌などであり、適応症としては、敗血症、肺炎、腎盂腎炎、複雑性膀胱炎などです。敗血症、肺炎に対しては、通常4.5gを1日3回、肺炎の場合には1日4回に増量も可能であります。腎盂腎炎、膀胱炎の場合には、4.5gを1日2回、点滴静注します。  副作用は61%に見られ、下痢、発熱、便秘などであり、重大な副作用としては、ショック、アナフィラキシー様症状、中毒性表皮壊死症などの見られることがあります。

 

提供 : 株式会社スズケン



前項へ 1 2 3 次項へ