獨協医科大学 名誉学長
原田 尚
この番組では、新しく薬価基準収載された新薬の中から、特に注目される品目を取り上げて解説しております。
抗てんかん薬ラモトリギン
まず、抗てんかん薬ラモトリギンについてお話しします。

ラモトリギンは英国で開発されたトリアジン骨格を持った新規の抗てんかん薬であります。1950年から60年代には、てんかん治療を受けた患者さんには、しばしば葉酸欠乏が見られたところから、70年代に入り、抗葉酸作用を持ったラモトリギンが開発されました。1990年、アイルランドでの承認を受け、現在、世界各国で500万人以上に投薬されております。
効能・効果について、本薬以外の抗てんかん薬で十分な効果が得られないてんかん患者で、部分発作、強直、間代発作、及びレノックス・ガストーシンドロームにおける全般発作に対する他の抗てんかん薬との併用療法であります。
用法・用量はやや複雑でありますが、成人ではバルプロ酸ナトリウムまたは他の抗てんかん薬を併用する場合には、最初の2週間は1回25㎎を隔日に、次の2週間は25㎎を1日1回経口投与し、その後は1〜2週間ごとに25ないし50㎎ずつ漸増します。維持用量は1日100ないし200㎎を1日2回に分割し、経口投与いたします。
また、バルプロ酸ナトリウムを併用せず、本薬のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤を併用する場合には、初めの2週間は1日1回50㎎を、次の2週間は1日100㎎を2分割し経口投与、その後は1〜2週ごとに最大100㎎ずつ漸増します。維持用量は1日200ないし400㎎を2分割経口投与とされております。
また、小児ではバルプロ酸ナトリウムを併用する場合には、最初の2週間は0.15㎎/kgを1日1回、次の2週間は0.3㎎/kgを1日1回経口投与、その後は1〜2週間ごとに最大0.3㎎/kgずつ漸増します。維持用量としては本薬のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤を併用する場合には、1日1ないし5㎎/kgを、併用しない場合には1日1ないし3㎎/kgを2分割して経口投与いたします。
副作用は55%に見られ、傾眠、めまい、肝機能障害などであり、重大な副作用としては皮膚粘膜眼症候群などの見られることがあります。
新生児抗けいれん薬フェノバルビタールナトリウム
次に、新生児の抗けいれん薬フェノバルビタールナトリウムについてお話しします。

フェノバルビタールは、従来、抗けいれん、睡眠、鎮静薬として汎用されてきましたが、今回は新生児けいれんに対しての静注用の薬剤として開発されました。
効能・効果は、新生児けいれん及びてんかん重積状態であります。新生児けいれんに対しては、初回は20㎎/kgを静注し、コントロールが不良の場合には、状況に応じて初回量を超えない範囲で追加いたします。維持量は2.5㎎ないし5㎎/kgを1日1回静注します。てんかん重積状態に対しては、15ないし20㎎/kgを1日1回静注いたします。副作用は60%に見られ、呼吸抑制、体温・血圧低下など、重大な副作用としては、皮膚粘膜眼症候群などの見られることがあります。
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