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<スズケンDIアワー> 平成22年1月14日放送内容より スズケン

気管支喘息配合治療薬 ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物


帝京大学内科学 教授
大田 健

icon はじめに

 本日は、気管支喘息の治療薬であります吸入ステロイドと、長時間作用性吸入β2刺激薬の配合剤を中心に、特に新しく発売される予定のブデソニドとホルモテロールフマル酸塩水和物の配合剤(以下ブデソニド・ホルモテロール)についてお話をしたいと思います。
 吸入のステロイドと、それから長時間作用性吸入β2刺激薬の配合剤(LABA)との組み合わせは、非常に有効で便利であるということから、2007年に、フルチカゾンとサルメテロールの配合剤が出されて以来、多くの患者さんに恩恵を与えておりました。両方が組み合わさったことによって、LABAの単独使用が防止できるということ、また患者さんも有効性を実感し、その吸入薬に対するアドヒアランスが非常によくなるといったことも見られ、治療効果が上がったわけです。今回、話題になっておりますブデソニドとホルモテロールの組み合わせは、また新しい観点から注目に値するものと思われます。

icon ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物の特徴

 ブデソニド・ホルモテロール(商品名シムビコート)の大きな特徴は、β2刺激薬(LABA)にあります。ホルモテロールは、長時間作用性のβ2刺激薬で、立ち上がりの早い即効性という特徴を備えています。従って、コントローラとして位置づける場合に、患者さんは症状を伴ってそのときに受診されますが、その薬剤を吸入することによって、即座にその効果を実感することができることが特徴です。
 今回、この薬剤が我が国で検討されるに当たっては、徐放性テオフィリン400㎎との比較検討が行われ、本薬剤が徐放性テオフィリンと吸入ステロイドの組み合わせに比べて有効性が高い、改善にすぐれていることが報告されました。海外では、既に広く使われており、いろいろな臨床研究の中でその薬剤の特徴が示されております。

吸入後の1秒量(FEV1)の変化

 まず、即効性という点からは、既にブデソニド・ホルモテロールの2吸入と、それからサルメテロール・フルチカゾンの配合剤1吸入との間の比較で、その立ち上がりに関して、ブデソニド・ホルモテロールが速いというホルモテロールの特徴が出ております。
 また、その両剤の効果の持続に関しても、即効性とともにブデソニド・ホルモテロールの1秒量に対する有効性、改善率がサルメテロール・フルチカゾンの配合剤と同等に持続することも示されていす。
 私たちは患者さんと医師の間で、喘息治療薬にどのようなことを期待されるかということを、インターネットにより調査をしました。その結果、患者さんは効き目の速さを重視し、また医師の方は、効き目の速さとともに、発作増悪抑制効果の持続も重視していることが明らかになっています。
 この薬剤に関して懸念されましたのは、ホルモテロールというLABAに関して、容量が変動することで、その副作用の出現はどうかということでありました。β刺激薬はご承知のように、振戦、頭痛、動悸などの副作用が特徴でありますが、増量した場合に、例えば9µg1日量、1日2回、分2で投与するという場合から、18µg、すなわちその倍量36µgが1日量という形で比較しましても、それら三つの副作用について変動は見られず、プラセボと比べて特に優位が高い出現は認められておりませんでした。
 β刺激薬はカリウムを下げることもよく知られておりますが、SABAと比べましてホルモテロールを投与した方が大きな変動なく、特に低下を示さないということが明らかになっております。

 

提供 : 株式会社スズケン



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