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<スズケンDIアワー> 平成22年1月14日放送内容より スズケン

気管支喘息配合治療薬 ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物


帝京大学内科学 教授
大田 健

icon 喘息治療と薬剤投与

Improved by the right dose of BUD/FOR AMD at right time

 喘息という疾患は、変動するということをイメージすることができます。すなわち、いい状態になったり、悪い状態になったりして波を打つわけであります。固定容量で治療するときに注意が必要なのは、よくなっているときには、固定容量ですから少し投与し過ぎた状態になりますし、悪いときには逆に足りなくて、SABA等で補うということになるわけです。
 しかし、これまで述べましたように、ブデソニド・ホルモテロールの組み合わせは、ホルモテロールに即効性と長時間作用性の両方が備わっていることから、状態が悪いときにその量をふやすと、着実に症状が改善すると考えられます。また、症状がいいときには、その量を減らすことによって、適切な量の維持をすることができることがわかります。すなわち、容量調節をしながら、必要最低量、あるいは必要十分量の薬の投与ができるということです。

Study Design

 そのことを明らかにするために、ある研究が行われました。配合剤を固定容量として使っている状況の中で、その患者さんたちを二つのグループに分けました。
 一つは2吸入1日2回、すなわち640µgのブデソニドと18µgのホルモテロールが1日量投与されるfix dosing群です。
 もう一方では、1日2回ですが、1吸入もしくは2吸入、さらに4吸入という形で、患者さんの状態に合わせながら容量調節をしていく群です。

Time to first exacerbation

 その両者について、例えば発作の出現ということで注目をして見てみますと、患者さんが発作を出現する頻度という点では、容量が調節されて投与される場合の方が、fix dosing群で一定容量に固定された場合よりも少なくなり容量を調節する場合の方が、よりよい状態が保てることが示されました。

Mean number of inhalation during the study

 さらに安定した状態が保たれるために必要なステロイドの吸入量という観点から分析しますと、fix dosing群の場合には一定量がずっと続くわけですけれども、容量調節(adjustable dosing)で投与しますと、必要な容量、すなわちステロイドはより少ない量で患者さんの状態を安定させることがわかりました。
 この結果を見ますと、新しく出るブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物の投与法は1日4吸入を基準として容量調節する方法が適切だと考えられます。基準となる量は、1回が160µgですから、640µgの吸入ステロイド容量、ブデソニドの量を吸入し、ホルモテロールに関しては18µgという量になるわけです。
 そのような状況の中で患者さんの状態を把握し、あるいは評価いたします。症状が全く出ない状況になり、患者さんの状態が極めて良好であるということになりますと、発作治療薬の使用が一つの目安として週1回未満という形でとらえることもできますし、新しいガイドラインの中では、発作治療薬を使用しなくて済むという状況ですが、それが特に3カ月以上続いたときには、コントロールが既に良好な状態に達したということで、1日4吸入から1日2吸入への減量も考慮され、また症状が出れば、臨機応変にふやすという投与法が可能です。また、1日4吸入の治療を中心にして継続しても、十分に症状のコントロールができなければ、専門医の方に一度回して、その上でよりよい治療のプログラムを組むことが一つの提言ではないかと思われます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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