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<スズケンDIアワー> 平成22年3月4日放送内容より スズケン

潰瘍性大腸炎治療薬 メサラジン腸溶性製剤


慶應義塾大学消化器内科 教授
日比 紀文

icon 臨床効果について

寛解導入試験:UC-DAIスコア

 アサコール®の日本における臨床効果について、プラセボと従来の徐放製剤を対照薬とした寛解導入試験と寛解維持試験が行われました。軽症から中等症の活動期潰瘍性大腸炎患者を対象にした寛解導入試験では、疾患活動指数(UC-DAI)スコアの減少度においてアサコール2,400mg/日は対照薬の2,250mg/日に対し非劣性を示し、3,600mg/日の投与では対照薬に対して優越性が認められました。

寛解導入試験:病型別UC-DAIスコア

 また、病型別の解析においても、全大腸炎型ではアサコール®3,600mg/日投与で、対照薬との間に有意差を認め、左側大腸炎型、直腸炎型でもプラセボとの間に有意差が示されました。
 寛解維持試験においてもアサコール®2,400mg/日と対照薬2,250mg/日を48週間投与して血便の非発現率を指標に検討し、対照薬との非劣性が認められております。
 副作用には、重篤なものはなく軽微なもののみですが、主な副作用としては腹痛、下痢、頭痛、腹部膨満、悪心等でした。

icon 対象患者と位置付け

 アサコール®の対象となる患者さんは、寛解導入試験において病型を問わず有効性が示されておりますので、軽症から中等症の患者さんすべてが対象になると思われます。実際、これまでサラゾスルファピリジンで副作用を起こしたことのある人やそのおそれのある人、また、従来の徐放製剤で効果不十分の人に効果が期待できると思います。さらに直腸炎型には多くの方で、坐薬や注腸剤が用いられ、非常に有効でありますが、患者さんが若いために抵抗感のある人が多く、学校生活や会社での多忙のため、毎日の使用が難しい方も多くいらっしゃいます。このような方にもアサコール®を試してみる価値があると思います。また、遠位の直腸やS状結腸に病変がある遠位大腸炎型の患者さんにも有効と考えられます。このような方のアサコール®の投与量としては、活動期では3,600mgを推奨されます。
 さらに、寛解期においても、経口投与で遠位大腸にも高濃度の5-ASAが送達されるアサコール®は寛解維持にも有用と思われます。維持期でのアサコール®の投与量は、2,400mgが基本となります。
 世界で幅広く使用されているメサラジン腸溶製剤が、日本においても潰瘍性大腸炎治療の選択に加わったことは、非常に喜ばしいことと思います。

 

提供 : 株式会社スズケン



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