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<スズケンDIアワー> 平成22年3月11日放送内容より スズケン

話題の新薬2009−(4)


獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

icon 気管支喘息の治療薬;オマリズマブ(遺伝子組換え)

 続いて、気管支喘息治療薬;オマリズマブ(遺伝子組換え)についてお話しします。

オマリズマブの構造式

 この薬は、英国で創薬された世界最初のヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体製剤であり、血中のIgEを低下させ、炎症を抑えます。
 効能・効果は、既存の治療薬によってコントロールできない難治性の気管支喘息です。1回75〜375mgを2〜4週ごとに皮下注射します。1回当たりの投与量及び投与間隔は、初回投与前の血清IgEの濃度及び体重により算定いたします。副作用は47%に見られ、注射部位の紅斑、そう痒感などであり、重大な副作用として、アナフィラキシー様症状等の見られることもあります。

icon 気管支喘息治療配合薬;サルメテロールキシナホ酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステル

 同じく、気管支喘息の治療配合薬;サルメテロールキシナホ酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステルについてお話しします。

サルメテロール・フルチカゾンの構造式

 この薬は、英国で開発された気管支喘息並びに慢性閉塞性肺疾患の治療薬で、長時間作動型の吸入β2刺激薬であるサルメテロールキシナホ酸塩と、吸入ステロイド薬のフルチカゾンプロピオン酸エステルの配合薬であり、広く使用されておりますが、今回は気管支喘息に対する小児用量の追加と剤型の追加です。
 効能・効果は、吸入ステロイド薬及び長時間作動型のβ2刺激薬の併用が必要とされる気管支喘息及び慢性閉塞性肺疾患です。小児では、1日2回、吸入投与します。副作用は17%に見られ、嗄声、口腔カンジダ症などで、重大な副作用としてアナフィラキシー様症状等の見られることもあります。

icon 加齢黄斑変性症治療薬;ラニミズマブ(遺伝子組換え)

 続いて、加齢黄斑変性症の治療薬;ラニミズマブ(遺伝子組換え)についてお話しします。

ラニビズマブの構造式

 加齢黄斑変性症で生じる重篤な視力障害の一因として、脈絡膜の新生血管の存在が指摘されております。その発生には、血管内皮増殖因子の強い関与が想定され、本薬は米国で創薬され、血管内皮増殖抑制因子薬です。
 効能・効果は中心窩下の脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症であります。0.5mgを1カ月ごとに連続3カ月間、硝子体内に投与いたします。副作用は24%に見られ、眼圧上昇、視力低下など、特に重大な副作用としては、網膜出血や硝子体剥離などの眼症状の見られることがあります。

icon 筋肉弛緩薬;A型ボツリヌス毒素

 次に、筋肉弛緩薬;A型ボツリヌス毒素についてお話しします。

A型ボツリヌス毒素の構造式

 この薬は、A型ボツリヌス毒素を有効成分とした筋肉弛緩薬です。
 効能・効果は、眼瞼けいれん、片側の顔面けいれん、けいれん性の斜頸、2歳以上の小児脳性まひ患者における下肢痙縮に伴う尖足などです。眼瞼けいれんに対しては、初回12.5〜25単位を眼輪筋内に注入します。また、片側顔面けいれんに対しては、10単位をけいれん筋内に注射します。さらに痙性斜頸に関しては、緊張筋内に合計30〜60単位を注射します。副作用は10%に見られ、眼瞼の下垂、兎眼などであり、重大な副作用としてショック・アナフィラキシー様症状等の見られることもあります。

 

提供 : 株式会社スズケン



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